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「ラーメンガール」 2009

ラーメンガール(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 恋人を追って日本にやってきたアメリカ人女性は、ひょんなことからラーメン屋で修業することになる。

 

感想

 アメリカから日本にやってきた女性が、ラーメン屋で修業をするという物語。こういう一般的にはあまりよく知られていない世界に主人公が飛び込む姿を描く映画といえば、「Shall we ダンス?」「シコふんじゃった。」等の周防正行監督の一連の作品が思い浮かぶが、これらの映画と比べるとこの映画はだいぶ雑だ。

Shall we ダンス?

Shall we ダンス?

  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: Prime Video
 

 

 この映画を見たところで一ミリもラーメン作りが出来る様にならないと思えるほど、ラーメンの作り方はほとんど描かれない。その代わりに描かれるのは、頑固な店主による理不尽に思えるしごきや精神論。でも外国人にとってはこの方が、なんだか奇妙だけどでも東洋の神秘だ、と興味深いのかもしれない。

 

 だが正直、お前のスープにはソウルが足りない、みたいな話ばかりを強調されると、日本人である自分にとっても、もはや神秘的すぎて、なんだかなという気持ちになってしまった。そんな精神論ばかりでも駄目でしょ、と言いたくなる。

 

 

 そんな頑固な店主と、これまた我の強い主人公がぶつかりながらも師弟の絆を深めていく、という事を描きたかったのだろうが、あまりその過程は描かれておらず、いつの間にか主人公はラーメンを作れるようになり、何となく店主とも絆が出来てしまっている。この他にも日本人男性との恋が描かれたりもしているのだが、これらもまた中途半端な印象で、全てにおいて物足りなさが残る。

 

 極東の地を訪れることで、本当の自分に出会えるかもしれないという期待を持たせるような一種のファンタジー。すべてのシーンはそのためであり、雰囲気さえ伝わればそれで良いということなのだろう。

 

 この映画は一応、ハリウッド映画なのだが、日本人役は日本で活躍している役者陣を使っているので、ありがちな日本人から見て変な日本人というのが出てこないのは良かった。その代わり、あまりに見慣れた人たちばかりなので、ハリウッド映画のありがたみは薄くなってしまっているが。ただ、ラーメンの師匠役が山崎努だったのは良いキャスティング。映画好きな外国人もきっとニヤリとしたはずだ。

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 それから、ブリタニー・マーフィ演じる主人公が、初めてラーメンを食べる時のラーメン鉢の持ち方がかなり独特だった。結構重要なシーンのはずだったが、そのおかげで少しぶれてしまった気がしないでもない。

 

スタッフ/キャスト

監督/製作 ロバート・アラン・アッカーマン

 

製作 スチュワート・ホール/奈良橋陽子

 

製作/出演 ブリタニー・マーフィ

 

出演

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余貴美子/パク・ソヒ/ガブリエル・マン/ダニエル・エヴァンス/岡本麗/前田健/石橋蓮司/山崎努

 

ラーメンガール(字幕版)

ラーメンガール(字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

ラーメンガール - Wikipedia

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