★★★☆☆
あらすじ
山仕事に向かう途中で映画撮影班と出会い、いつの間にか彼らの撮影に巻き込まれていく男。129分。
感想
最初は田舎の人間特有の人の良さを利用され、映画スタッフに半ば無理やり手伝わされるも、やがて映画づくりの面白さに目覚め、積極的に協力するようになる男。そんな男を可笑しみを交えつつ、役所広司が熱演している。
派手ではないが、静かにこみ上げてくるような笑いが散りばめられていて面白いのだが、映画全体として盛り上がりに欠ける。淡々と物語が続くので、2時間を超えるあたりから段々とこちらのテンションが持たなくなってきて、とても長く感じてしまった。主人公の妻の三回忌のシーンのあたりから間延びしてしまった印象だ。
そして役所広司は頑張っていたのに、もうひとりの主役、小栗旬にはあまり見せ場がなかった。はっきりしない気弱な監督役だが、こんな何もできなそうな人間がなんで監督に抜擢にされたのかが良くわからなかった。二人のバランスをもうちょっと考えてあげればいいのに、と思ってしまった。
それから、短い登場で抜群の存在感を放った山崎努が流石だった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 沖田修一
出演
小栗旬/高良健吾/臼田あさ美/古舘寛治/森下能幸/嶋田久作/平田満/伊武雅刀/山崎努/りりィ