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「シャーロック・ホームズ」 2009

シャーロック・ホームズ (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 死刑となり死んだはずの男が蘇る騒ぎが起きて、捜査に乗り出すホームズとワトソン。

 

感想

 いきなり事件の佳境から始まるので、途中から見始めてしまったかのような途中参加感を冒頭から味わうことになる。その後も「シャーロック・ホームズ」という超有名な推理小説シリーズだからなのだろうが、詳しい説明もなくキャラクターが登場して当然のように動き回るので、なんとなく置いてけぼりを食っているような気分がずっとぬぐえなかった。

 

 冒頭の事件が無事解決して、新たな事件が始まるのかと思いきや、実はまだその事件は解決していなかった、という流れは、先日見た「迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険」とよく似ている。

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 この映画のロバート・ダウニー・Jr演じるシャーロック・ホームズは、無精ひげで服装もラフと、何となくイメージしていたホームズ像とは違う。シュッとしているというよりは、ワイルドなキャラクターだ。

 

 そして単なる頭脳派でもない。一瞬でシミュレーションをして、実際にその通りに動いて敵を倒すことも出来る肉体派でもある。ただ、2度ほどこのシミュレーションをする様子を描いたシーンがあって、絶対にこれは伏線だと思っていたのに、全然そうじゃなかったのはすごい肩透かし感があった。だとしたら、描写としては面白いが、あまり必要のないシーンだったような気もする。

 

 

 黒魔術を用いて人々を操る男が敵役だ。そういう魔術とか魔法的なものが出てくると個人的に冷めてしまうところがあって、あまり映画に入っていけなかった部分はある。一応これらは魔術ではなく、ただの手品だったと最後に種明かしされるのだが、そのトリックをすべて説明されたわけではないので、どこか釈然としない気分が残った。

 

 アクションシーンは見ごたえがあり、吊るされた豚肉が見事にカットされていく屠畜場のシーンは印象的だった。怖いのだが気持ちいいというか、効率的ではあるが恐ろしいというか。われわれは当然その恩恵を受けているのだろうから、何も言えない部分はあるが。その他では、ホームズとワトソンの、友情というよりは同性愛的に描かれる奇妙な関係性は良く分からなかった。

 

 面白い映像表現が多く、テンポも良いのだが、なんとなくそのテンポの良さが仇になっているようにも感じられる映画だ。ホームズと一緒になってじっくりと推理をするというよりは、彼の活躍ぶりをただ見守るしかない2時間になっている。

 

スタッフ/キャスト

監督 ガイ・リッチー

 

脚本 マイケル・ロバート・ジョンソン/アンソニー・ペッカム/サイモン・キンバーグ


出演 ロバート・ダウニー・Jr

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レイチェル・マクアダムス/マーク・ストロング/ケリー・ライリー /ハンス・マシソン/ジェラルディン・ジェームズ/ジェームズ・フォックス /ロバート・マイエ/ウィリアム・ホープ/クライヴ・ラッセル

 

音楽 ハンス・ジマー

 

シャーロック・ホームズ (字幕版)

シャーロック・ホームズ (字幕版)

  • ロバート・ダウニー・Jr.
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シャーロック・ホームズ (2009年の映画) - Wikipedia

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