★★☆☆☆
あらすじ
医師の殺人に遭遇し、ロンドンの連続爆破事件との関連性を感じて調査を始めるシャーロック・ホームズ。
シリーズ第2作目。128分。
感想
もともと新しいシャーロック・ホームズ像を、と狙っていたのだとは思うのだが、もはや主人公は名探偵というよりもただのアクションヒーローだ。勿論、推理することもあるのだが、じっくりと推理するというよりも、咄嗟に判断する感じだ。頭脳明晰だけでなく、臨機応変の対応や変装もして、さらにアクションもできるとなったら、スパイの方がしっくりくる。
格好いい映像とコミカルな会話を交えて展開する物語は、なんとなくそれなりに面白く見ることができるのだが、冷静になってみると彼らは何をしようとしていて、今は何をしているのかが良く分からない。
大きな枠組みでいえば、主人公とモリアーティ教授の対決ということになるのだろう。だが教授は主人公が邪魔だなと思いながらも自身の本来の目的を果たすことに集中しているし、主人公は具体的には分からないが教授が何かを企んでいる事を察してそれを探ろうとしている。つまり両者は互いに相手を潰そうと真正面からぶつかり合っているわけではなく、お互いにチャチャを入れ合っているだけのような印象がある。
それに主人公が、恋人の件で教授に恨みがあるからとはいえ、その個人的動機だけで動いており、最終的にどうしたいのかが曖昧になってしまっている。その動機があってもいいが、ボランティア的行動ではなくて、せめて警察に爆破事件の捜査を依頼されたとか、政府に戦争を食い止めるよう頼まれたとかの大義名分が欲しかった。
最終的な目標が分からず、ただその場その場をこなしていたら教授との対決にたどり着いた。そのため各シーンの意味合いが曖昧で、物語に入って行きづらかった。上映時間以上に映画が長く感じてしまい、つらかった。
スタッフ/キャスト
監督 ガイ・リッチー
脚本 ミシェル・マローニー/キーラン・マローニー
原作 「シャーロック・ホームズの思い出(新潮文庫) シャーロック・ホームズ シリーズ」収録 「最後の事件」
製作 ジョエル・シルバー/ライオネル・ウィグラム/スーザン・ダウニー/ダン・リン
出演 ロバート・ダウニー・Jr/ノオミ・ラパス/ジャレッド・ハリス/エディ・マーサン/ケリー・ライリー/スティーブン・フライ/レイチェル・マクアダムス/ポール・アンダーソン/ティエリー・ヌーヴィック /ジェラルディン・ジェームズ/ウィリアム・ヒューストン/ヴォルフ・カーラー
音楽 ハンス・ジマー
シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム - Wikipedia
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