★★☆☆☆
あらすじ
直流と交流、どちらを採用するかで雇い主のエジソンと対立したテスラは、会社を辞めて事業を起こす。
天才発明家ニコラ・テスラの生涯を描く伝記映画。イーサン・ホーク主演、カイル・マクラクランら出演。103分。
感想
発明家ニコラ・テスラの伝記映画だ。彼の生涯を連続的にではなく、トピックとなる場面のみを断続的に描いている。
まず描かれるのは、トーマス・エジソンとの確執の原因になった送電方式をめぐる対立と、それによる退職だ。その後もちょくちょくと二人のつばぜり合いがあるのだが、正直なところテスラよりもカイル・マクラクラン演じるエジソンの方が魅力的で、そちらにばかリ興味が向いてしまう。
これこそまさに自己顕示欲の強いエジソンと発明にしか興味のないテスラの違いなのだろうが、せめて観客には関心が持てるようにテスラを描いて欲しかった。地味で真面目な人なのだな、くらいの印象しかない。
また、断片的なシーンが続くのみなので、テスラがどんなことをして、どんな生涯を送ったのかが結局よく分からない。これは、観客がテスラに関する知識をそれなりに持っている前提だからなのだろう。
深い仲になるわけでもないJPモルガンの娘や女優たちが出てくる必然性がいまいちよく分からなかったが、詳しい人ならピンとくる話なのかもしれない。
エジソンがスマホを使ったり、テスラがミュージックビデオみたいに「Everybody Wants to Rule the World 」を歌うシーンは面白かったので、どうせならその路線でもっと攻めて欲しかった。どこか中途半端で、ぼんやりとしたプレゼンを見せられた時のような微妙な気分になる。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 マイケル・アルメレイダ
製作 クリスタ・キャンベル/パー・メリータ/アイゼン・ロビンズ/ユーリ・シンガー
出演 イーサン・ホーク/カイル・マクラクラン/イヴ・ヒューソン/ジム・ガフィガン/ピーター・グリーン/ロイス・スミス
登場する人物
ニコラ・テスラ/トーマス・エジソン/アン・モルガン/ジョージ・ウェスティングハウス/サラ・ベルナール/J・P・モルガン/ウィリアム・ケムラー

