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「追想」 1975

追想

★★★★☆

 

あらすじ

 第2次大戦下のフランス。妻と子が疎開先でナチスに殺されたことを知った医師は復讐に動き出す。別邦題「追想 愛と復讐と男の戦い」。フランス映画。

 

感想

 身の危険を感じて妻子を避難させたのに、そのおかげで二人が殺されてしまうという痛恨の悲劇。でもきっと戦争ではこんな事が日常茶飯事に起きてしまうのだろう。些細な出来事が生死を分ける。そして事態を悟って復讐を誓う主人公。事件現場を見ただけで妻子に何が起きたのか分かってしまうのはさすがに物分かりが良すぎるように思うが、詳細はともかく大体は間違ってないのだろう。

 

 しかし主人公は、小太りで丸メガネをかけた善良そうな風貌をしており、ナチス相手に一人で戦うようには見えないので意外性があった。しかも悲嘆にくれたりして時間を置くのではなく、発覚後に間髪入れずに即座に動き出す。レジスタンスの活動をサポートしたりしていたので、元々気骨はあったのだろう。筋肉ムキムキでいかにも強そうなスタローンのような人物よりも、彼のような人物の方がやむにやまれない復讐心で戦わざるを得ない男の心情が伝わって来るので、逆に良いかもしれない。

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 勝手知ったる我が家で、縦横無尽に敵を翻弄し、倒していく主人公。最初からまったく躊躇がない。敵に迫られる結構際どいシーンもあるのだが平然としており、彼の覚悟が感じられた。そしてこの復讐の合間には、妻子との思い出を振り返る回想シーンがクドいくらいに挿入される。緊張と緩和が続く波のある戦況の中では、実際こんな風になるのだろう。そして怒りは時間と共に鎮静化されやすいので、これが彼に復讐の炎にガソリンを注入していると言える。

 

 

 最後に残ったラスボスを仕留めるクライマックスは、前振りも効いて爽快感があった。復讐劇はただ倒すだけではなダメで、倒し方が重要だという事がよく分かる。そしてすべてが終わった後、不意に主人公に悲しみが襲ってくるのもリアルだ。復讐を果たしてしばし気が晴れたとしても、二度と妻子が戻ってくることはない。彼女らのいない人生をこれから生きていくことになる。切ない結末だ。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ロベール・アンリコ

出演 フィリップ・ノワレ/ロミー・シュナイダー/ヨアヒム・ハンセン

 

追想

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  • フィリップ・ノワレ
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追想 (1975年の映画) - Wikipedia

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