BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「嘘八百 京町ロワイヤル」 2020

嘘八百 京町ロワイヤル

★★★☆☆

 

あらすじ

 うだつの上がらない古美術商と元贋作作家の陶芸家は、謎の美女と共にあくどい手法で業界を牛耳る男を懲らしめようと目論む。

www.youtube.com

 

 シリーズ第2作目。

 

感想

 今作では前作の古美術商と陶芸家のコンビに、広末涼子演じる謎の美女が加わって、因縁のある男に対するペテンが行われる。まずこの謎の美女がずっと謎のままなので、なぜ彼女が二人に協力するのがよく分からなかった。一応は金のためと言っているが、あまり金にこだわっている様子はなく、フワフワした存在になっている。

 

 終盤に彼女の正体は明らかになるのだが、それまでになんの伏線もなかったので「そうですか」と言うしかなく、リアクションに困ってしまった。何か事情がある事をほのめかすことで、彼女の参戦に説得力を持たせて欲しかった。それに彼女の素性についても色々と推理したかった。

 

 

 この手の詐欺師たちの物語と言えば、騙し騙されの連続で観客さえも手玉に取ってしまうような驚きの展開が待ち受けているのが定番だが、この映画はだいたい順当のことしか起こらない。謎の美女が軽く主人公らを騙すシーンが最初と最後にあるだけで、あとはすべて主人公らの想定通りにことが運ぶ。

 

 だから、この映画は何を面白がればいいのか、見どころがよく分からなかった。オーソドックスな騙しの手口だったので、彼らの見事な犯行ぶりに痛快な気分になるパターンでもなく、少し予定が狂った程度なのでドタバタぶりを楽しむパターンの物語でもない。

 

 いつ何が起きるかと身構えていたのに、結局最後まで何も起こらなかった。意外性もなくサプライズもなく、謎の美女の存在と同様でリアクションに困ってしまう映画だった。「えー!」とか「うわぁー!」とか言いたくなるような何かを起こして欲しかった。物語に起伏がなさ過ぎる。広末涼子が見られればそれで満足でしょ、みたいな空気が感じられるが、個人的にはそうでもない。

 

 

スタッフ/キャスト

監督    武正晴

 

脚本 今井雅子/足立紳

 

出演

bookcites.hatenadiary.com

佐々木蔵之介/広末涼子/友近/森川葵/山田裕貴/坂田利夫/前野朋哉/木下ほうか/宇野祥平/塚地武雅/桂雀々/吹越満/坂田聡/ブレイク・クロフォード/冨手麻妙/山田雅人/浜村淳/国広富之/竜雷太/加藤雅也

 

嘘八百 - Wikipedia

 

 

関連する作品

前作

bookcites.hatenadiary.com

 

次作

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com