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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「対岸の彼女」 2004

対岸の彼女 (文春文庫)

★★★★☆

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

 

 高校時代、同級生と共に自殺を図り世間を騒がせた女性と、他人との接触を恐れ子供を連れて公園を彷徨う主婦が出会う。

 

 主婦も大変だ。子供持っている同士、同じ共通点で知り合いになれるかもしれないけど、実は共通点はそこしかなかったりする。旦那の収入も違うし、子供の教育方針も違う。同じ年頃の子供たちを持つ親と知り合いになれて安心するけど、やがて互いの違いが気になりだす。平日昼間の喫茶店では軽ばかりが停まって母親たちが集まっていたりするが、店内ではやっと見つけた輪の中からはみ出さないように互いに顔色を窺いつつ心を砕いているのかもしれない。

 

 主婦に限らず世の中、価値観や共通点がぴったりしている人なんてそういない訳で、みんな互いに何か違和感を感じながらも集まっている。そういった小さな輪の中で互いに感じているだろうちょっとしたズレに敏感な人はかなり生きにくいだろうな。だからといって完全に距離をとることもできない人。

 

 だけどこういった人との付き合いってその時互いに必要な人と付き合っているだけでしかない。あんなに仲良くしていた友人とも久しぶりに会ってみると何も話すことが無かったり、話してもつまらなく感じてしまったりする。だから親友が何十人もいる人はいないわけで。

 

 そういったある意味割り切った考え方で人と付き合うことが出来れば、ストレスなく過ごせるのだがなかなかそれが難しい。

 

対岸の彼女 (文春文庫)

対岸の彼女 (文春文庫)

 

 

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