★★★☆☆
あらすじ
引退し隠遁生活を送っていた007・ジェームズ・ボンドは、各国の諜報機関のトップに請われて復帰することになる。007シリーズのパロディ。
感想
007シリーズのパロディ映画。上品な「オースティン・パワーズ」といった所か。ただ、笑わせようとしているポイントは理解できるが、今となってはそんなに笑えない。ただ、豪華な出演陣でまずまずは楽しめる。
出演陣の中で印象的だったのは、実際にジェームズ・ボンドのモデルの一人とされているデヴィッド・ニーヴン。上品でダンディーで小粋なジョークも言い、確かに元祖ジェームズ・ボンドといった風格が漂っていた。
そして、ピーター・セラーズも若きジェームズ・ボンドといった雰囲気で良かった。彼はもっと世代が上の人かと思っていたが、全然若かった。しかし、良い存在感を放っていたのに、訳が分からない感じで途中でいなくなってしまった。なんでも彼は撮影中、大物オーソン・ウェルズに怖れおののき、ついには途中で降板してしまったらしい。スターが終結すれば色々あって、このエピソードもそれはそれで面白い。
映画では、この時代特有なレトロフューチャーな世界観のセットや、シュールな絵画を再現したようなセットなど、こちらもお金をかけていて見応えがあった。こういう映画ならではのシーンというのはワクワクさせてくれる。
コメディを楽しむというよりは、豪華なスターやセットを楽しむという感じだった。ただ、この中では若手のウディ・アレンやジャン=ポール・ベルモンドが登場するとコメディが活性化するような感じがあって、やはりいつの時代も若い世代の活躍が活気を生むのだなと実感した。
スタッフ/キャスト
監督 ジョン・ヒューストン/ケン・ヒューズ/ロバート・パリッシュ/ジョセフ・マクグラス/ヴァル・ゲスト
監督/出演 ジョン・ヒューストン
出演 ピーター・セラーズ/ウルスラ・アンドレス/デヴィッド・ニーヴン/オーソン・ウェルズ/ジョアンナ・ペティット/ダリア・ラヴィ/デボラ・カー/シャルル・ボワイエ/ジョージ・ラフト/バルバラ・ブーシェ/ジャッキー・ビセット/ピーター・オトゥール/デヴィッド・マッカラム/アンジェリカ・ヒューストン/キャロライン・マンロー/バート・クウォーク/デヴィッド・プラウズ
音楽 バート・バカラック/ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス
007 カジノロワイヤル (1967年の映画) - Wikipedia
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