★★★☆☆
アルジェの一角に潜伏する男が、故郷フランスの女性と出会い、望郷の念に駆られる。
警察さえも介入できない迷子になりそうなカオスな街。人がたくさんいて街並みが入り組んでいて、確かにわけが分からないことになっている。その町で警察から逃れ暮らす男。何故彼がこの町で皆に愛される位置にいるのかよく分からないけど、ジャン・ギャバンは大物感があるからまぁ納得。映像も時々印象に残るシーンもあり、こだわりを感じる。
故郷って戻ってみるとたいしたことはないんだけど、遠く離れて暮らしていると無性に懐かしく感じることがある。ましてや逃亡の身で帰れないって分かっていたらなおさらだろう。
彼が半分やけになって故郷に戻るためにカオスの街を抜け出し、帰国するフランス女の乗るの船に乗り込む。しかし、船内で彼はついに彼女と会うことが出来なかった。ここからの互いのすれ違いぶりは詩的に感じられるほどだ。古い映画ではあるけれどなかなか見応えがある。
監督/脚本 ジュリアン・デュヴィヴィエ
出演
bookcites.hatenadiary.comミレーユ・バラン/リーヌ・ノロ