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「グレート・アドベンチャー」 2017

グレート・アドベンチャー(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 五年ぶりに出所した大泥棒はさっそく仕事を再開するが、彼の逮捕に執念を燃やす刑事が立ちふさがる。

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 アンディ・ラウ、スー・チー、ジャン・レノら出演。英題は「The Adventurers」。108分。

 

感想

 大泥棒の主人公と相棒、そして謎の美女を加えたチームが、邪魔する警部をうまくかわしながら盗みを働いていく。ルパン三世を思わせるような筋立てだ。

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 だが実際はそれほど両者のバチバチしたやり取りはない。主人公らが犯行計画を立てて実行に移すまでの間に、たまに思い出したように警部が出てくるだけだ。この他にもチームメンバーの美女がお宝の持ち主に色仕掛けで接近したり、主人公の元恋人が警部に協力したりと様々なエピソードが出てくるのだが、どれも中途半端だ。

 

 

 アクションは、トム・クルーズがやりそうなものもあってそれなりに見応えがある。またアイデア溢れるハイテク機器が登場するのも面白い。それぞれのシーンとしては悪くないのだが、トータルで見ると予想通りの展開で、ワクワクやドキドキは少ない。

 

 おおよその怪盗話が終わった後は、警部やボス、メンバーの美女が絡む緊張感のあるやり取りが始まる。主人公には、自分を追跡中に瀕死の事故に遭った警部を助けたり、ボスとの気の許せない関係があったりと、なかなか深みのある設定が用意されているのだが、突き詰めが足りない。終盤の「インファナル・アフェア」を思い起こさせるようなエリック・ツァン演じるボスの食わせ物ぶりは魅力的だったが、それまでの描写が薄いので、唐突な印象があった。

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 面白い要素はたくさん詰まっているのだが、どこかで見たことのあるシーンを闇雲に寄せ集めただけのような散漫なストーリーになっている。しっかりと一本筋の通った核のある物語にして欲しかった。ただそこそこコミカルで、飽きさせない展開でもあるので、それなりに楽しめるエンタメ映画になっている。最後の爆弾のくだりも良かった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作 スティーヴン・フォン

 

脚本 ロー・イウファイ/ハー・チーチャオ/チェン・チーグォン/ホアン・シャオチュアン

 

製作/出演 アンディ・ラウ

 

出演 スー・チー/トニー・ヤン/チャン・チンチュー/ジャン・レノ/エリック・ツァン

 

グレート・アドベンチャー - Wikipedia

 

 

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