★★★☆☆
あらすじ
何度もメディアに登場する有名人の刑事とそれを快く思わない消防局員が、放火殺人事件の犯人を追う。
感想
気楽に観られるアクション映画かと思ったら、結構皮肉の利いた社会派の映画だった。テレビでは人々のゴシップが娯楽として放送され、敏腕弁護士によって無罪となった犯罪者は自伝の出版や映画化で大金を稼いでいる。人々は刺激を求め、それを利用して金になるものなら何でも金に換えようとする貪欲な人々。ある意味で需要があるから供給しているだけではあるが、そこにはモラルや倫理は欠落している。
それを逆手にとって、起こした殺人事件で大金持ちになろうとたくらむ犯罪者。異常なふりをして裁判を回避しようとたくらんでいるが、アメリカにやってきた初日に三人も殺すなんて正直、普通に異常だが。最終的には犯人の思い通りにならなかったが、でもそれは仲間割れがあったから。それがなかったら犯人の思い通りになっていたのかと思うとどうにもスッキリしない。
今ではテレビを通さずにネットだけで同じことをやっているとも言えるが、ネットだけだと局地的というか、知る人ぞ知るみたいな出来事でしかなかったりする。テレビが取り上げてようやく一般的な話題になるということを考えると、まだまだテレビの影響力は大きいのかもしれない。
それから、キャストのトップにクレジットされているデ・ニーロが映画の途中であんなことになるなんて結構驚いた。しばらくどんなカラクリがあるのかと、疑心暗鬼になってしまった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 ジョン・ハーツフェルド
出演
エドワード・バーンズ/ケルシー・グラマー/エイヴリー・ブルックス/メリーナ・カナカレデス/カレル・ローデン/オレッグ・タクタロフ/ヴェラ・ファーミガ/ジェームズ・ハンディ/シャーリーズ・セロン/キム・キャトラル/ブルース・カトラー/デヴィッド・アラン・グリア/ウラジミール・マシコフ/アントン・イェルチン