「バッドボーイズ２バッド」　2003

★★★★☆

あらすじ

　いつも上司に叱られてばかりの二人組の刑事コンビ。ある麻薬事件を追う中で、コンビのうちのひとりの妹が潜入捜査を行っていることが判明する。147分。

感想

　ヒット作の続編。今回もマーティン・ローレンス演じる主人公とウィル・スミス演じる相棒とのコンビで色々な掛け合いが繰り広げられるのだが、あまり噛み合っている感じがしなかった。主人公はコンビ解消を考えるくらい悩んでいるのだが、いったい何が不満なのか、いまいち伝わってこなかった。

　今回気になったのは、えげつなさやグロさのある演出が無駄に多かったことだ。敵が電車に轢かれるシーンをリアルに描いたり、遺体を転がし車で轢いてみたりと、悪趣味な場面が目に付いた。インパクトを求めて過激になったのか、悪ノリなのか分からないが、遺体に手を突っ込んで内臓を取り出して見せるシーンなどは、ちょっとついて行けない感じがあった。

　ただ前作同様、アクションは迫力があってかなり見応えがある。激しいカーチェイスや銃撃戦が何度も繰り広げられ、カメラワークが面白いシーンも多々あった。特に立て籠もるタヒチ系の男たちとの屋内の銃撃戦で、カメラが両者の間をグルグルと回るシーンは印象的だった。「ポリス・ストーリー」を彷彿とさせるような、車で民家を突き破りながら坂を駆け下りるシーンや、派手な爆破シーンも良かった。

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　主人公コンビは、なんでも派手に破壊してしまうし、捜査と言えばすぐに盗撮や盗聴、不法侵入など違法なことばかりやっている。最後はもはや警察ではなく軍隊の仕事だろうと思うような事までやっていて、かなり無茶苦茶なストーリーだ。ツッコミどころの多い粗雑な映画だが、それでもちゃんと最後まで見れてしまうのだから、エンタメ作品としては悪くない。

　クライマックスも盛り上がったし、その締めの地雷原でのウィル・スミスと恋人のシーンも決まっていて、なんだかんだで楽しめた。