「デンジャラス・ビューティー」　2001

★★★☆☆

あらすじ

　女子力のない女捜査官が、ミスコンの参加者に扮して潜入捜査をすることになる。

感想

　女性らしさに頓着しない女性が全く真逆のミスコンに参加することになったら、というコメディ。ミスコン前の女性らしさを獲得するまでの段階で笑いをたくさん取ってくるのかと思ったが、割とあっさりとミスコンまで物語が進む。元々サンドラ・ブロック演じる捜査官はそこまでダサくイケてない女には描かれていない。

　そのかわり少し抜けた仕事ぶりが描かれていて、仕事は優秀だが女としては駄目、という趣旨がぶれてしまっているように感じる。だが仕事が優秀だと、多分あっさりとミスコンにも適応してしまうからコメディにならないのかもしれない。

　ミスコンあるあるをネタにしながら、サンドラ・ブロックが女子力の高い他の参加者の中で奮闘する姿を面白おかしく描いている。サンドラ・ブロックが、隠していたカロリーの高いものを抜け目なく取り上げるマイケル・ケインを「ドーナツ狩りをするナチが」と言い捨てるところが笑えた。その他、ドレスの中から山ほど出てくる武器に目をパチクリさせるシーンなど、マイケル・ケインはいい演技をしている。

　コンテストのラスト、まるで1位になれなくて癇癪を起こしているかのように暴れまくるサンドラ・ブロックが最高だった。

　今はミスコンも批判があったりして無邪気に開催できないご時世だが、それでも出場したい女性は一定数はいるような気がする。ただ気分を害する人もいるので、これからは閉じた世界でやるべきなのかもしれない。18禁のように事前に了承した人のみが参加したり見られるコンテスト。それでもわざわざやって来て批判する人がいそうだし、ミスコンに出たい人にもそれじゃ意味がないと言われそうそうだが。