★★★☆☆
あらすじ
地球に帰還中の宇宙船で事故が発生し、脱出艇により流刑惑星に辿り着いた主人公は、そこで再びエイリアンと戦うことになる。
シリーズ第三作目。114分。
感想
前回の戦いを終え、地球に戻る途中での出来事が描かれる。前回も同じようなスタートで、まったく主人公は休ませてもらえない。もしかしたら映画史上もっとも不運な主人公かもしれない。そして、前回の他の登場人物たちがあっけなく死んでしまう無慈悲な始まりでもある。
宇宙船での冷凍スリープ中に何が起きたのかを探るため、主人公はスクラップにされてしまった同乗していたアンドロイドを回収する。胴体は片腕だけが残り、顔は表面が剥がれ機械部分がむき出しになっている。一応は機械ではあるが元々人間とは寸分も違わないわけで、かなりグロテスクだ。
やがて主人公とともに惑星にやって来たエイリアンと対峙することになるわけだが、あまり緊迫感を感じない。まずはエイリアンの存在を知らないうちに襲われてしまう惑星の住人たちは、ただの事故みたいなもので運が悪かったなと思うだけだ。
次は主人公にエイリアンの存在が知らされて戦うことになる。囮となっておびき出すために、何人かは犠牲になってしまうわけだが、それも見込んでこちらから仕掛けているわけだから戦死みたいなものだ。
エイリアンがどこにいていつ襲ってくるかわからず、ビクビクして警戒しているのにそれでも襲われるから怖いのであって、何も知らずに襲われても、覚悟して襲われても、ハラハラドキドキはしない。そのあたりが全然駄目だった。
主人公が丸坊主になったのも、惑星の住人たちが宗教的生活を送る囚人たちであるという設定も、あまり効果的に使われおらず、何の意味があったのかと首を傾げたくなる。ヴィジュアル的に面白そうとか、色々想像を掻き立てそう、という単なる思いつきのみで、それを生かせなかった残念感がある。
スタッフ/キャスト
監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本/製作 デヴィッド・ガイラー/ウォルター・ヒル
原案 ヴィンセント・ウォード
出演 シガニー・ウィーバー/チャールズ・ダンス/チャールズ・S・ダットン/ランス・ヘンリクセン/ラルフ・ブラウン/ポール・マッギャン/ピート・ポスルスウェイト/ホルト・マッカラニー/ランス・ヘンリクセン/マイケル・ビーン
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