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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「女は女である」 1961

女は女である [DVD]

★★★☆☆

 

あらすじ

  同棲している男に子供が欲しいと伝えるも断られたストリッパーは、腹いせに別の男に頼むと言ってしまう。

 

感想

 猥雑なパリの街の様子や、主演のアンナ・カリーナをはじめとした出演者のファッション、カラフルな色使いと、映像だけで見ていられる感はある。

 

 ただ物語は分かりづらい。分かりづらいというか断片的なシーンの積み重ねと言った方がいいというか。それらのシーンも物語を構成するためのシーンというよりも、ギャグをやりたいがためだったり、変わった実験的なことをしてみたいがためだったり、アンナ・カリーナの可愛らしさをカメラに収めたいがためだったりと、必ずしも必要とはいえないシーンも多い。ただそれが必ずしも悪い方向ではなく、次はどんなシーンが飛び出すのかと期待してしまうような面白さにつながっているとも言える。

 

 

 個人的には、離れて座る主人公とその恋人たちを交互に捉えるためにカメラが行ったり来たりする時に、その間にいる踊るストリッパーが何度も映るシーンが良かった。このシーンのストリッパーは不要と言えば不要だが、居たら居たで面白い効果を生み出している。こんな風に人それぞれに話の筋とは関係なく、印象に残るシーンがありそうだ。

 

 序盤に顕著だが、音楽とシーンが合っていなくて妙にぎこちない。不具合なのかと不安になるような、音楽がブツ切りになっている個所もあるのだが、後で調べるとゴダール流の歌わないミュージカル映画という事だそうだ。この辺りの感覚は、オンタイムじゃないと分からないような気がする。

 

 分かるような分からないようなストーリが続いたのに、最後は無邪気でものすごく分かりやすいポップな終わり方で思わず笑ってしまった。終わり良ければすべて良しみたいにされたが、悪い気分ではない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本

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原案 ジュヌヴィエーヴ・クリュニー

 

出演 アンナ・カリーナ/ジャン=クロード・ブリアリ

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音楽 ミシェル・ルグラン

 

撮影 ラウール・クタール

 

女は女である HDリマスター版 [DVD]

女は女である HDリマスター版 [DVD]

 

女は女である - Wikipedia

 

 

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