★★★☆☆
あらすじ
ある仕事をきっかけに命を狙われるようになった女スパイ。
感想
冒頭の良く分からない状況でのいきなりの格闘シーンがすごい。最初は男が暴力を振るい女がそれに従うのかと思ったら、両者譲らずゴリゴリに戦い、しかも、女が勝つ。つかみはオッケーだ。
この冒頭に限らず、この映画は格闘シーンが見応えがある。これまでの男対女の格闘だと、相手は女だから男は対女性用の戦いをする、という暗黙の了解的な演出が多かったような気がするが、この映画ははなから男がガチで殴りかかっている。両者が睨みあったり、スローモーションになったりするような派手な演出もなく、いつの間にか始まって揉み合っているうちに次第に優劣がついていくという地味な感じもリアルで良い。そして、それで女主人公が結果勝つのだから面白い。
映画を見た後に知ったが、この主演のジーナ・カラーノはもともとは総合格闘家の有名選手だったらしい。道理で動きにキレがあって、強さに説得力があるわけだ。そうそうたる役者をわき役に従えているのも納得だ。
ストーリーの方は、監督のソダーバーグらしい小粋な展開を見せるが、物足りなさも感じてしまう。話の中身は分かるのだが、少し説明不足で分かりにくい。そうそうたる役者陣を上手く活かせていない感じもある。
小粋な感じのラストは嫌いではないが、その終わり方をするなら、それまでにもうお腹一杯という感じにして欲しかった。つまりはもっと主人公の格闘シーンが見たかったということなのだが。
スタッフ/キャスト
監督
製作 グレゴリー・ジェイコブズ
出演 ジーナ・カラーノ/ビル・パクストン/チャニング・テイタム/マイケル・ファスベンダー/アントニオ・バンデラス/マイケル・ダグラス/マイケル・アンガラノ/マチュー・カソヴィッツ