★★★☆☆
あらすじ
死んだ幼なじみが現れたことで、再び会うようになったかつての仲間たち。テレビシリーズの内容に新たな内容を加えた総集編。
感想
一人一人に焦点を当てながら、少しずつ過去を描いていく構成は上手い。ただその割には過去が詳細に描かれず、ぼんやりしたままなのは総集編だからか。幼馴染の死因とか、なぜメンバーの一人は女装したのかとか、結局分からないままだった。
普段アニメを見ない自分にとっては、こんなアニメ的表現があったなと子供の頃を思い出して懐かしかったが、それと同時に死んだ幼馴染の喋り方とか声とかはかなり辛かった。これこそアニメならではの表現だということは分かるのだが、頼むから普通に喋ってくれと願ってしまった。プロの声優を使えという声があるにも関わらず、大衆をターゲットとしたアニメ映画が普通の役者を使ったりする理由が分かったような気がした。ジブリとかのヒットしたアニメ映画も、もしこんな喋り方をしていたらそこまで受け入れられなかったかもしれない。
なんだかんだあってのクライマックス。いいところでフルコーラスの音楽をかける手法がアニメではあるのかもしれないが、ズルいというかもったいないというか、複雑な気分になる。結局この曲を聴くために今まで観てたのか?とか、曲が良いだけじゃんとか思ってしまう。確かにハマると気持ちよくはあるのだが、それでいいのか?と問いたい気持ちもある。
テレビシリーズを見ていた人はうんうん、となるだろうし、見ていなかった人はシリーズを見たくなるだろう内容で悪くない。しかし、青春物語という側面もあるとはいえ、喪失感からの回復というテーマのストーリーを11話のシリーズで見るのは、心理的にしんどそうだ。
それからどうしても慣れなかったのは登場人物のあだ名「あなる」。何も知らない無邪気な子供ならではのネーミングで分からなくはないのだが、そのワードが出てくるたびに「え、あなる?」といちいち反応してしまう自分がいた。こうやってひっかからずに違和感なく見られる純粋さがないと駄目だと、試されているような気がした。
スタッフ/キャスト
監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
出演(声) 入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織/近藤孝行
音楽 REMEDIOS
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 - Wikipedia
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