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「ももいろそらを」 2012

ももいろそらを

★★★☆☆

 

あらすじ

 大金の入った財布を拾った女子高生は、友人と共に持ち主の男子高生に届けに行く。

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感想

 主人公のキャラクターが独特だ。対人能力に問題があってキャラを演じることで誤魔化しているような、そんな喋り方をする。他の登場人物たちもそんな彼女に少し似ていて、独特の世界観を醸し出している。分かりやすく言えば、アニメのキャラクターを実写でやってみたような、アニメ的な雰囲気がある。

 

 つまりは主人公はオタクっぽいという事なのだが、独特ではあるが見たところオタクっぽい要素は無くて、なんでこんな風になったのだろうと訝しく思ってしまう部分はある。魅力的なキャラクターではあるが、そこまで気が向いてしまうと少し冷める。

 

 

 主人公が、拾った財布を盗ってしまおうとするも友人の不純な動機で返すことになり、そこから持ち主のイケメンの男子高生との交流が生まれ、と物語自体も面白そうな展開となる。ただ、そこから新聞をつくるという流れには、ちょっとノれない自分がいた。少しひねくれた女子高生たちが、そんな事をノリノリでやるだろうか。そこがまたアニメっぽいのかもしれないが。

 

 こんな風にちょっと大きめの引っかかる部分があるので決して満足したとは言えないのだが、全体的にはよく出来ていると思う。釣り堀でおじさんにお金を貸した事がラストにつながっていたり、病室で見た変なシーンも後のための重要な意味を持っていたりと、ストーリーもよく考えられている。タイトルにつながる話も、違う言い方をすることでラストまで気づかれにくくしていたのは見事だった。少し「天国と地獄」を連想してしまった。

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 主人公を始めとした登場人物たちの演技も自然で良い。何となく意識しているような気がするが、主人公が釣り堀で会うおじさん(桃月庵白酒)が、まるで寅さんのようだった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 小林啓一

 

出演 池田愛/小篠恵奈/藤原令子/高山翼/西田麻衣/渡洋史/桃月庵白酒

 

ももいろそらを - Wikipedia

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