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「ジョン・ウィック:パラベラム」 2019

ジョン・ウィック:パラベラム(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 業界の掟を破った主人公は、世界中の殺し屋たちに命を狙われるようになってしまい、何とか打開策をみつけようとする。

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 シリーズ第3作。131分。

 

感想

 前作のエンディングシーンをそのまま引き継いで物語が始まる。今回も、続々と襲い来る敵に対し、念入りに手数を加えて確実にとどめを刺していく主人公が気持ちいい。もしかしてそいつまだ生きているのでは?と余計な心配をする必要が全くない。それから今回は馬や犬といった動物を使って共に戦うシーンが面白く、見応えがあった。

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 掟を破り世界を敵に回してしまった主人公が、何とか打開策を探る物語だ。シリーズも3作目にもなると次第に世界観が複雑になっていくものだが、武士道精神のようなものが垣間見えていたこのシリーズも、次第にルールにがんじがらめになった窮屈さを感じるようになってきた。

 

 なりふり構ってられない主人公は、巻き込まれることを恐れて協力を拒もうとする人たちに、責任や過去の義理をチラつかせて無理やり手伝わせるし、彼を助けた人たちは組織に睨まれて窮地に陥ってしまっているしで、皆がまるでサラリーマンのように心労を味わっている。そういうのが嫌だから裏の世界にいるのだろうに、と同情してしまう。武士道がパッと見はカッコいいのに、その実態を知ると禄でもないものに思えてくるのと同じかもしれない。

 

 

 時おり挿入されるコミカルなシーンは、悲壮感漂う緊迫した状況が続く中で一服の清涼剤のように気分をリフレッシュさせてくれる。ロープにタッチしてプロレスラーが技から逃れるように、中立地帯にタッチして主人公が難を逃れたシーンや、バチバチにやり合っていた敵が中立地帯に入った途端、「実はファンだったんですよー」と態度を急変させたシーンなどは笑えた。

 

 アクション自体は楽しめたのだが、ストーリーとしてはルールに囚われすぎた息苦しさを感じるものになってしまっている。ラストも、続編があることが前提のような終わり方で、映画が中断されてしまったような気持ちの悪さがあった。

 

スタッフ/キャスト

監督/製作総指揮 チャド・スタエルスキ

 

出演 キアヌ・リーヴス/ハル・ベリー/ローレンス・フィッシュバーン/マーク・ダカスコス/エイジア・ケイト・ディロン/ランス・レディック/アンジェリカ・ヒューストン/イアン・マクシェーン/サイード・タグマウイ/ジェローム・フリン/サイード・タグマウイ/ロビン・ロード・テイラー/ジェイソン・マンツォーカス/ボバン・マリヤノヴィッチ

 

ジョン・ウィック:パラベラム - Wikipedia

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