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「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」 1986

ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌

★★★★☆

 

あらすじ

 他校が始めたボンタン狩りの被害に遭ってしまい、追い詰められる主人公二人。シリーズ2作目。

 

感想

 前半は今一つな展開が続く。敵役の高校生も調子外れな演技で若干白けていたのだが、こちらは次第にハマってきた。こういうどこか無理しているような、まさにイキがっている奴が、一線を越えてしまうようなことをしてしまうものだ。一番ヤバい。

 

 だが普通の若者は、主人公二人のような元々カリスマ性のあるキャラには憧れはするだろうが、共感するのは彼のようなキャラなのかもしれない。たまにネタなどで耳にすることのある「シャバ僧が!」という言葉はこの映画が由来のようで、当時のそれ系の10代の若者にいかに影響を与えたのかがよく分かる。

 

 主人公二人がやられてしまうこともあり、中盤までは重苦しい雰囲気が漂っている。そんな中で挿入される中山美穂のイメージ画像のようなアイドルシーンが、一服の清涼剤のようで良かった。ほっこりさせてくれる。

 

 

 しかし今こんなシーンが出来るアイドルはいるのだろうか。今は誰がやってもあざとさが出てしまうような気がする。もはやアイドルはそういう種類の生き物ではなく、そういう技術を駆使する職人の仕事だと、本人も客も了解した上で成立しているビジネスとなっている。だからシンプルに幻想を抱かせるのは難しそうだ。

 

 現代は、誰でも技術さえあればアイドルになれるかわりに、天然のアイドルの居場所を奪って駆逐してしまったと言える。とはいえ、今さらマスコットのような天然のアイドルでいたいと思う人もいないのだとは思うが。

 

 終盤にようやく主人公たちの反撃が始まる。自信喪失気味の彼らに代わり、まず仲間たちが反撃の狼煙を上げるのが熱い。今回は前回と違ってアクションは大人しいなと思っていたのだが、クライマックスで一気に激しくなった。ジャッキー・チェン映画の影響を感じるような、とにかく無茶をすればいいと思っているような荒いアクションの連続で見ごたえがある。特に車を使ったアクションはすごかった。

 

 今回はかなりストーリーが雑だが、なんだかんだで楽しめてしまう娯楽映画だ。

 

スタッフ/キャスト

監督    那須博之

 

脚本    那須真知子

 

原作 BE-BOP-HIGHSCHOOL(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

出演 仲村トオル/清水宏次朗/中山美穂/宮崎ますみ/古川勉/土岐光明/白井光浩/中野みゆき/地井武男/木之元亮/浅野ゆう子/成田三樹夫/ミス・A(ダイナマイト・関西)/丹古母鬼馬二

 

ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌 - Wikipedia

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