★★★☆☆
あらすじ
凶悪な死刑囚に寄生して大暴れする宇宙生命体を阻止するため、主人公はヴェノムと協力して行方を追う。
「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」(SSU)と「ヴェノム」シリーズの第2作目。
感想
シリーズ2作目なので余計な前置きは必要なく、スッと物語に入っていける。そして不要になった世界観などの基本的な説明の代わりに行われるのは、前回いまいちだった主人公とヴェノムの掛け合いだ。ガサツでくだらない喧嘩が満載になってしまい、面白くない。かなり辛かった。このやり取りは確かに「ヴェノム」の特色だが、一般的には好評なのだろうか。
やがて、前回ラストで登場したシリアルキラーの死刑囚が宇宙生命体のカーネイジに寄生され、脱獄して大暴れを始める。メインのストーリーが本格的に動き出し、つまらないやり取りが減って、ようやく心を落ち着けて見られるようになった。
しかし、今回も世界を侵略するためとか大層なものではなく、個人的な理由で争っているのが分かりやすくていい。気楽に見られる。しかも主人公がいなければ何も起きなかったわけで、自作自演的でもある。
クライマックスのヴェノム対カーネイジの戦いは、前回ほどの面白みはなかった。高い塔を登っていくシーンにキングコング感があったくらいか。そして相変わらず突然冷静になって、こんなのただのバケモノ同士の戦いでしょ、と思ってしまう瞬間があった。
そんな中で、主人公の元恋人の婚約者の男が意外と活躍するのが興味深かった。主人公がまだ思いを寄せている元恋人の現在の恋人なんて、普通の物語だったらモブキャラくらいの扱いになってしまいがちだが、ちゃんと存在感を放っている。これも多様性の一環のような気がした。最近の傾向と言えるかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 アンディ・サーキス
脚本/製作/出演 トム・ハーディ
原作 スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ (ShoPro Books)
出演 ミシェル・ウィリアムズ/ナオミ・ハリス/リード・スコット/スティーヴン・グレアム/ウディ・ハレルソン/トム・ホランド/J・K・シモンズ
ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ - Wikipedia
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