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「ホワイト・ストーム」 2019

ホワイト・ストーム(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 マフィアから実業家となり、麻薬撲滅運動に取り組む男は、麻薬王となったかつての兄弟分と対峙する。

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 アンディ・ラウ主演。「レクイエム 最後の銃弾」から続くシリーズ第2作。99分。

 

感想

 シリーズ続編で前作は未見だが、ストーリー的には関連性がないということで見始めたのだが、いきなり前作のダイジェスト的な映像が始まって焦った。だがこれは前作の振り返りではなく、物語の前提となる設定を駆け足で説明するものだった。簡潔で良いのだが、この段階から情感たっぷりの音楽で煽ってくるのが鬱陶しい。

 

 主人公は、かつてマフィアだったが今は実業家として成功している男だ。幼い頃に薬物中毒の父親に苦労させられたこともあり、今は麻薬撲滅運動に熱心に取り組んでいる。マフィア時代も麻薬はご法度の組織にいたので、彼の麻薬を憎む気持ちは本物なのだろう。

 

 

 元恋人が別れた後に産んでいた我が子も麻薬で死んでしまったことにより、主人公の行動は過激化する。警察に頼ることなく、自らの手ですべての麻薬組織を壊滅させようと動き出す。だが、いきなり壮大な話となって戸惑う。普通ならまず息子にクスリを売った売人、次にその組織へと怒りの矛先は徐々に大きくなっていきそうなものだ。事情に詳しいからなのかもしれないが、急にそこまでのめり込むのは不自然に見える。

 

 そして主人公のターゲットとなるのが、麻薬界の大物となったかつての兄弟分だ。彼は自分の言い分を信じず、酷い仕打ちをした主人公を憎んでいる。だが、主人公はボスの命令に従っただけだ。その後のフォローもしているだけに兄弟分の逆恨みにしか思えなかった。浅はかな印象で、ラスボスとしての魅力に欠ける。

 

 両者を警戒する刑事も加わり、三つ巴の緊迫した関係が描かれていく。だが元兄弟分との対立は物足りず、刑事の絡み方も中途半端で、いまいち気分は盛り上がらない。彼らの男くさい戦いを強調するためだけに、周囲の女たちがいとも簡単に死なされていく展開も白ける。音楽も無駄にうるさい。

 

 アクションは、頑張ってはいるがそこに至るまでの経緯の描き方が不十分で楽しめない。さざ波も小波もなく、急に大波が来られても困る。だが、地下鉄へとつながるエスカレーターを車で強引に降りて、地下で激しいカーアクションを繰り広げるクライマックスは、急な大波ではあったがあまりに無茶苦茶すぎて面白かった。

 

 男たちの熱い戦いを描きたいという意図は分かるが、うまくいっているとは言えない映画だ。そして妙に麻薬撲滅のプロパガンダ臭が漂う映画でもある。もちろんイデオロギーに関係なく、それを目指すのは良いことなのだが、そんななりふり構わないやり方では巻き添えの犠牲者が大量に出て、そのうち「麻薬を憎む人たち」を憎む人たちが出てきてしまうのでは?と不安になる。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ハーマン・ヤウ

 

脚本 エリカ・リー/エリック・リー

 

出演 アンディ・ラウ/ルイス・クー/ミウ・キウワイ/カリーナ・ラム/ケント・チェン/ラム・カートン

 

音楽 ブラザー・ホン

 

ホワイト・ストーム - Wikipedia

 

 

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