★★☆☆☆
あらすじ
不登校となり、近所の小学生と一緒に風俗チャットのバイトを始めた女子高生。
感想
神木隆之介が若いというか、完全に子供。彼と上戸彩は、結構な年齢差があるのだなと実感できる。この人が高校2年生の時にあの人は小学2年生だった、みたいな考え方は、結構な歳の人間でやると馬鹿らしく感じてしまうが、意外と結構有効なのかもしれない。
人生に漠然とした不安を感じて学校に行かなくなってしまった女子高生が、パソコンをあげた近所の早熟の小学生男子と共に、風俗嬢に成りすましてチャットのバイトを始めるという物語。ただ内容は、若いアイドルや子供に際どい言葉を言わせたり、ドキッとするような行動を取らせたかっただけ、という印象になってしまっている。
でも、それならそれで徹底すればよいのだが、それが出来ていない。良くなりそうな雰囲気も一瞬あったりしたのだが、上戸彩にそこまでの覚悟がなかったのか、単に監督が踏み込めなかったのか、アイドル映画の範疇を超えられない非常に中途半端な出来。上戸彩のファンであれば、そのゆるいラインを行ったり来たりする感じが、ヤキモキできて楽しめるのかもしれないが。
映画は全編、大体そんな感じで、結局何が言いたいのか分からない。ストーリー的なものもあることはあるのだが、そこを丁寧に描く気はなかったようで、取って付けた様なやっつけ具合だった。そんな良く分からない物語を見ていたせいもあるだろうが、背後で延々と流れる能天気な音楽にも段々とイライラしてくる。
クリック一つで入り込めてしまうネットの世界は、現実と簡単に行ったり来たりできてしまい、よく考えると不思議だ。電車の中でスマホを見てニヤけてしまっている自分に気がついて、ハッとして真顔に戻る、みたいな。時おり、そんな言及をしている場面があったりして、きっと原作はそんな考察に満ちた面白い小説なのだろうと窺わせてくれる内容ではあった。
スタッフ/キャスト
監督/出演 片岡K
脚本 大森美香
出演 上戸彩/神木隆之介/中村七之助/菊川怜/小島聖/田中好子/宇梶剛士/森下能幸/田中要次
音楽 Rita-iota