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「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」 1976

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 ごみ収集車を運転するゲイの男は、仕事の途中で立ち寄ったカフェで働く女と恋に落ちる。フランス映画。

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感想

 主人公はごみ収集車を運転するゲイの男だ。恋人らしき助手の男を連れて仕事をしている。体力的には大変そうだが、のんびりとした仕事ぶりで気楽に働いている印象だ。それは誰かに依頼されてやっている本当の仕事なの?と思ってしまうほどで、どこか映画全体に現実離れした雰囲気が漂っている。

 

 主人公は仕事の合間に立ち寄ったカフェでひとりの女と出会う。男と見間違えてしまったほどのボーイッシュな女で、主人公はゲイにもかかわらず彼女に興味を持つ。女の方も横暴なボスの指示に従うだけの日々に倦んでおり、二人の関係は深まっていく。

 

 

 そしてここからの二人は何かというと裸になる。ボカシの入った二人の姿を延々と見ながら、こういうのは若さゆえだよなと思ったりした。若いから裸になりたがるし、見るにしても対象が若くないときつい。女の声がデカくなって何度も追い出されたり、嫉妬した主人公の助手に殺されそうになったりする二人の姿が描かれていく。

 

 だが二人の関係もある日終わる。主人公はゲイのようにしか女を扱えなかったし、女も男に退屈な日常から連れ出してくれることを期待しているだけだった。それは愛というよりも若さゆえの冒険みたいなものだった。若者ならではの季節を過ごし、一つの関係が終わっただけのことだ。そんな事をくり返し、ある時ふと自分がもう若くないことに気付くのだろう。いつの間にかそんな季節は終わってしまっている。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/音楽 セルジュ・ゲンスブール

 

製作 ジャック=エリック・ストラウス/クロード・ベリ

 

出演 ジェーン・バーキン/ジョー・ダレッサンドロ/ユーグ・ケステル/ジミー・デイヴィス/ジェラール・ドパルデュー/ミシェル・ブラン/ルネ・コルデホフ

 

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ - Wikipedia

 

 

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