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「KILLERS/キラーズ 10人の殺し屋たち」 2019

KILLERS/キラーズ 10人の殺し屋たち(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 ホテルにやって来た怪しげな男たちにこれまでの顛末を語り始めるオーナーの男。原題は「Kill Chain」。

 

感想

 夜の街を舞台に繰り広げられるアクション映画で、都会の夜を映し出す映像が美しい。良い雰囲気を漂わせながら映画は始まる。怪しげな謎の男たちがホテルを訪れ、不穏な空気の中、出迎えたニコラス・ケイジ演じるオーナーの男が、これまでの顛末を語り始めて回想が始まるのも悪くない。

 

 そしてここから原題(Kill Chain)通り、殺しの連鎖が描かれていく。殺し屋同士の殺し合いから始まり、生き残った者が別の誰かに殺されていく展開だ。それぞれの殺しのシーン自体はそれなりに見応えはあるのだが、それがつながっていく過程があまりにも出来過ぎていて、なんだか戸惑ってしまう。犯罪者が犯罪の最中に別の犯罪に巻き込まれるというのは一回くらいならあってもおかしくないが、それが続いてしまうといくらなんでも嘘くさい。

 

 

 結局これは仕組まれていたことだったと後で分かる。嘘くさいのも当然だったのだが、それならそれで早めにそれを示唆して欲しかった。おかげで胡散臭い目で映画を眺めることになってしまった。それにたとえ仕組まれていたとしても、うまく行き過ぎだった。一応は予定通りではなく、Bプランが発動したと言っていたが、それにしてもだ。偶然に頼る部分が多すぎた。

 

 主人公が復讐のために策略を巡らし、自らの手を汚さず、ドミノ倒しのように敵を死なせていったことを喝采して欲しかったのかもしれないが、説明が不十分で分かりづらかったこともあり、どうにもスッキリしない後味が残った。こんな事なら普通に主人公自身が因果を含めながらひとりずつ倒していって欲しかった。その方がシンプルに復讐劇として楽しめたはずだ。ニコラス・ケイジらしい演技が見れたのもバーでの乾杯シーンの一瞬くらいで、全体的に物足りなさが残った。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ケン・サンゼル

 

出演 ニコラス・ケイジ/アナベル・アコスタ/エンリコ・コラントーニ/ライアン・クワンテン/アンジー・セペダ

 

撮影 マニュアル・カスタネーダ

 

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