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「スペシャリスト」 1994

スペシャリスト (字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 両親を殺したマフィアたちへ復讐を誓う女から、協力を依頼された元CIAの爆弾物のスペシャリスト。

 

感想

 幼い頃にマフィアに両親を殺されてその復讐に燃える女が、爆発物のスペシャリストに協力を依頼するところから物語は始まる。前半はマフィア組織に近づこうとするシャロン・ストーン演じる女と、そんな彼女を遠くから見守る主演のスタローン演じるスペシャリストの姿が描かれていく。一応、主人公はまだ依頼を引き受けておらず、依頼者の素性を確かめているのだという名目はあるのだが、やってることはほぼストーカーと変わらない。時おり、女に意味深な電話をかけたりして、若干、気持ち悪い。

 

 そして、必死に敵に近づく女の姿を見て、依頼を引き受けることにした主人公。思いのほかあっさりと、テンポよく次々と敵を倒していく。その方法はもちろん爆弾によるもの。他人に被害が及ばないようにちゃんと対策はしてあるのだが、それでも爆破の後の光景は、まるでテロにでもあったかのようであまり後味は良くない。敵と直接対峙することなく遠隔で爆弾を使用するという方法は、どこか卑怯というか、男らしくない感じがして、なんだか悪役感がある。ここまでで主人公は、ストーカーでテロリストというイメージになってしまっている。見ていてもあまり気分が盛り上がらない。

 

 

 ただ、直接対決で爆弾を使われるのはなんだか嫌だが、敵の攻撃を防ぐためなど、それ以外の時に爆弾を使うシーンは、見ごたえがあってなかなか良かった。特に、敵に急襲されて、ホテルの部屋全体を爆破で切り離したシーンは面白かった。それだけに主要な敵キャラのほとんどとしっかり対峙することなく、思ったよりも簡単に爆弾で倒していってしまったのには物足りなさがあった。

 

 そして、おそらく主演二人の濡れ場をやりたかったためだと思うが、映画全体にどこか物憂げで気怠い雰囲気が漂っている。二人の間に恋愛感情のようなものがあるので、割り切って仕事が出来ない戸惑いが常にあるんですよとでも言いたげに、やたらゆっくりと、じっくりとしたテンポで物語が進み、結構かったるい。当時勢いのあったセックスシンボル女優と肉体派スタローンの濡れ場なので、それなりの需要はあったのだろうが、その要素を組み込もうとしたことでかえって映画が退屈になってしまっているように感じられる。そもそも依頼人に手を出してしまうようでは、スペシャリストとは言えないわけで。

 

スタッフ/キャスト

監督    ルイス・ロッサ

 

出演 シルヴェスター・スタローン/シャロン・ストーン/ジェームズ・ウッズ/ロッド・スタイガー/エリック・ロバーツ

 

音楽    ジョン・バリー

 

スペシャリスト (字幕版)

スペシャリスト (字幕版)

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スペシャリスト (1994年の映画) - Wikipedia

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