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「THE INFORMER/三秒間の死角」 2019

THE INFORMER/三秒間の死角(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 FBIに協力することで仮釈放されていた元軍人の男は、潜入捜査官の殺人現場に居合わせた事でNY市警らに目を付けられ、危険な立場に立たされる。イギリス映画。

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感想

 FBIに協力するも、別件でNY市警に目を付けられてしまった主人公。マフィアのボスには商売がやりにくくなったと責められ、FBIには弱みにつけこまれてさらなる危険な協力を求められる散々な事態に。

 

 しかしFBIのやってることはヤクザの手口と何も変わらない。一度関係を持ってしまったらもはや手を切ることは出来ず、ズブズブになるまで関係を深めることになってしまう。しかも相手は公権力だから、他に助けを求める場所がないのがさらにたちが悪い。出来ることなら近づきたくない組織だ。

 

 そんな中でも主人公は、身を守るためにあらゆる手段を講じて対抗しようとする。このあたりは彼がそこらのただのチンピラではなく、ちゃんと訓練を受けた元軍人だからこそできることなのだろう。そして主人公がそうやって必死に先を読み、なんとか家族を守ろうとしているのに、全くそれに応えてくれない妻がもどかしい。全然夫のいう事を聞かず、事あるごとに相手の手の内に落ちている。気がつけばいつも相手の懐にお惚けフェイスでいる妻と、それを見て一瞬、マジか、と驚く主人公。これを何度かくり返しで見ていたら、ちょっと面白くなってきた。

 

 

 色々あって主人公は刑務所内の潜入捜査を依頼され、再度服役することになる。そして、そこでNY市警の追及を恐れたFBIに見捨てられたことを知る。捜査のためとはいえ刑務所に戻るだけでも相当しんどいのに、見捨てられて普通に20年ほど服役することになるとか地獄過ぎる。これは潜入捜査官にいつも付きまとう怖さだ。自分を潜入捜査官だと認めてくれる人がいなくなれば、途端に単なるマフィアや服役中の犯罪者でしかなくなってしまう。

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 FBIに見捨てられ、NY市警には目を付けられ、自分の属していたマフィアや刑務所内の他のグループには命を狙われる事になってしまった主人公。そして追い詰められた彼は、ついに決死の行動に出る。正直、それまでは説明が少なくて状況が分かりづらく、いまいち映画にノれない部分もあったのだが、ここからエンディングまでは見ごたえがあった。ただやっぱりこの部分も分かりづらい部分が多く、全体的にもうちょっと分かりやすく描いてくれていたらもっと面白くなっていたのに、と残念さを感じなくもない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 アンドレア・ディ・ステファノ

 

脚本/製作総指揮 ローワン・ジョフィ

 

原作 三秒間の死角 上 (角川文庫)

 

出演 ジョエル・キナマン/ロザムンド・パイク/クライヴ・オーウェン/コモン/アナ・デ・アルマス

 

THE INFORMER/三秒間の死角 - Wikipedia

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