★★★★☆
あらすじ
ドライバーを探している麻薬密売人の元に、友人と共に潜入捜査をすることになったストリートレーサー。
感想
前作同様に潜入捜査がメインだが、ストーリーは前作と違ってかなりシンプルになっている。潜入先の犯人たちと絆を結んで葛藤したりすることはなく、単純に与えられた任務を果たしていく。物語の深みを出すというよりも、エンタメ度を高める方向に力を入れていて、これも悪くないやり方のひとつだ。
それから主人公とコンビを組む相方は、前作のような警察官と犯罪者というような難しい関係ではなくて純粋に友人。なので、二人の掛け合いを後ろめたい気持ちで見なくてすむのも良い。このタイリース演じる友人が、無駄に手癖が悪いのが面白かった。
今回、メインとなる車は2台の三菱車。個人的にはアメ車の方がカッコいいよなと思ってしまうのだが、この手の世界では日本車の評価が高いということで悪い気はしない。劇中ではたくさんの日本車、アメ車などが登場するので、車好きならそれだけでも純粋に楽しめるはず。
物語がシンプルになった分、迫力のあるカーアクションが増えていて活気のある展開。主人公が危険な局面でヒャッハーと爆笑していて、そのクレイジーさについこちらも笑ってしまう。やっぱり映画では普通じゃない人を見たい。途中で「ブルース・ブラザーズか!」と言いたくなるような、バカみたいに車がわらわらと出てくるシーンも面白かった。
唯一、主人公とエヴァ・メンデス演じる女潜入捜査官の関係が、思わせぶりなだけで終わったのがモヤモヤした。何らかの意図がどちらかにあったのかと思ったが、ただ一線を超えない範囲で二人で楽しんでいただけということか。
音楽も良くて深く考えず、気軽に楽しむのに最適な娯楽作品に仕上がっている。
スタッフ/キャスト
監督 ジョン・シングルトン
出演 ポール・ウォーカー/タイリース・ギブソン/エヴァ・メンデス/コール・ハウザー/リュダクリス/デヴォン青木/トム・バリー/ジェームズ・レマー/ジェームズ・レマー/アマウリー・ノラスコ/マイケル・イーリー
音楽 デヴィッド・アーノルド
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