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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ニッポン無責任時代」 1962

ニッポン無責任時代

★★★★☆

 

監督 古澤憲吾

 

 企業乗っ取り騒動に乗じて会社に入り込んだいい加減で調子のいい男。

 

 植木等のいい加減で適当な感じが観ていて心地よくなってくる。本当は結構な思惑や策略があるのだけどそれを感じさせない即興のような対応。これも才能だ。そして、それで肩書きがどんどん上がっていく。

 

 それにしても主題歌の無責任一代男は改めて聞くといい歌詞だ。本当はサラリーマンなんて気楽な稼業なんだよな。タイムカード押してオフィスにいれば勝手に給料は振り込まれてくる。正直、自分の給料に影響がなければ会社の業績なんて関係ない。それを勝手に経営者気取りで深刻に会社の行く末に悩んだりして、つらい稼業にしている。経営者が自分の苦しみを共有させようと過度の責任を負わせようとしているのもあるんだろうけど。本当は勝手に深刻になっているサラリーマンにご苦労さん、と茶化せる人がいないとダメなんだろうな。

 

 会社をクビになっても飄々としていた植木等が、復帰を望む同僚の声や助けようとする女たちを頑なに拒んでもうすべてが嫌になったという様子で去っていくのはなんだか意外で、彼の本当の姿を見てしまったような気がする。彼みたいなキャラクターでも昭和の男は高倉健のように孤独に去っていくのだな、と。

 

出演 植木等 / ハナ肇 / 谷啓 / 団令子 / 重山規子 / 中島そのみ/ 藤山陽子

 

ニッポン無責任時代

ニッポン無責任時代

 

ニッポン無責任時代 - Wikipedia

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