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「10 クローバーフィールド・レーン」 2016

10クローバーフィールド・レーン (字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 周辺地域が停電となる異常な夜、車を走らせていた女は事故に遭い、目覚めると密室で鎖につながれていた。

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 「クローバーフィールド」シリーズ第2作目。103分。

 

感想

 巨大怪獣から逃げ惑う人々を描いた「クローバーフィールド/HAKAISYA」の続編だが、前作とのつながりはない。ただ、巨大怪獣に襲撃された世界という設定は共通しており、精神的続編という位置づけのようだ。前作のようなパニック映画を想像していたら、全然テイストの違うものが始まったので、いきなり戸惑ってしまった。

 

 主人公は、事故から目覚めたら見知らぬ密室に監禁されていた女だ。普通なら、そこから脱出しようと奮闘する物語となっていくのだろうが、彼女を監禁した男が外に出るのは危険だと忠告するので様相が違ってくる。男は外国だが宇宙人だかの攻撃によって地上は汚染され、多くの人々が死んでしまったと説明する。

 

 

 彼の話を信じるべきか迷うし、またそれによって逃げるべきかどうかも変わってくる。最初は当然、見知らぬ男を信用するわけはなく、主人公は隙を見て必死に逃げようとする。このあたりは普通の脱出劇と同じで緊迫感があり、スリリングだ。

 

 だがどうやら男の話は真実らしいと分かってくると、停滞感が生まれる。危険だから外には出られないが、かといってシェルターの中で特に何をするわけでもない。しかもいつ出られるのか、明確なめどもないので、ただ日々をやり過ごすだけの無目的だ。

 

 そのまま外に出られず、食料が尽きてしまうことだってあり得るわけで、ある意味で緩慢な生き埋めみたいなものだ。こんなことなら皆と同じように最初の攻撃で死んでしまった方が良かったと後悔してしまいそうだ。

 

 だが、やはり男はヤバい奴かもしれないとの疑念が再燃し、主人公は再度脱出を考え始める。状況的には確かにその可能性が高いが、その真相は明らかにされないので、もしかしたら暇を持て余した主人公の考え過ぎだった可能性もないわけではないなと深読みしたくなる。人は何か目的がないと生きていられない。

 

 ここまではただの密室劇だったが、脱出後にようやく「クローバーフィールド」感が出てきた。ただそれまでにいろいろあり過ぎて、今度は怪獣て、お前はいったい何がやりたいのだ?と呆れてしまう気持ちも強かった。

 

 簡単に言ってしまえば、災害と同時に犯罪に巻き込まれてしまった運の悪い女の話だ。色々な要素を引きずったまま展開し、嫌な重苦しさが常に付きまとう。

 

スタッフ/キャスト

監督 ダン・トラクテンバーグ

 

脚本 デイミアン・チャゼル/マット・ストゥーケン/ジョシュ・キャンベル

 

製作

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リンジー・ウェバー

 

出演 ジョン・グッドマン/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ジョン・ギャラガー・Jr/(声)ブラッドリー・クーパー

 

10 クローバーフィールド・レーン - Wikipedia

 

 

登場する作品

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