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「レバレッジ時間術 ノーリスク・ハイリターンの成功原則」 2007

レバレッジ時間術 ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)

 

感想

 「忙しい」とすぐ言う人間は、たいがい仕事ができない。

 

 他のやり方をすれば5分で出来る仕事を、面倒でしかもミスの増えるやり方で一時間もかけてやっていたりする。しかもこういう人は、自分のやり方が唯一絶対で正しいやり方だと思い込んでいるものだから、他の人が仕事を効率的にこなし、定時にさっさと帰ってしまうと「あいつはぜんぜん仕事しない」とか見当違いな陰口をたたく。

 

 

 その陰口に耳を傾ける同僚も同様に残業をしている仕事の出来ない連中で、そういう人間達がグループになり、会社の中で一定の発言力を持ったりする。その発言力に影響されて会社も仕事の中身ではなく、残業時間で評価したりするものだから仕事の出来ない連中が出世してしまう。そして、それが部下に引き継がれ…、とまさに負のスパイラルだ。

 

 こんな事が繰り返されてるから日本の労働生産性は低いまま。サービス残業自慢が日本中で繰り広げられている。

 

 なので本書で、仕事をきっちりして定時に帰ると会社からの評価が上がる、と言うのは違うのではないだろうか。そんなまっとうな評価をしてくれる会社なんて、日本にほぼ存在しないと思う。特に今の時代、ITの発達で昔とは仕事のやり方は全く変わってきているのに、それを理解する経営陣を持つ会社は実はそんなに無かったりするのではないだろうか。未だに労働時間数が評価の基準だ。

 

 この著者のように年の半分をハワイで暮らす、みたいな自分の好きなライフスタイルで過ごすことにはもちろん憧れる。だが、この本の中で言ってることは目標を達成するためにはそれ以外の事を切り捨てろという事で、だからまず目標を持たないといけない。あれもしたい、これもしたいと言ってるようじゃ駄目で、それがまず難しい。

 

 そして次に、著者は連続ドラマはハマりそうだから見ないと言ってるが、そういう優先順位は低いけどやりたいことを切り捨てられるか?というのもある。それはいいのか?とも思ってしまう気持ちもある。

 

 ただ、時間効率を上げるために紹介されたさまざまな技術は役に立つものが多かった。それは極端だろうと思うものもあったが。とりあえず早起きしようと思った。 

 

著者

本田直之

 

 

 

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