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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「「今」こそ見るべき海外ドラマ」 2016

「今」こそ見るべき海外ドラマ (星海社新書 89)

★★★☆☆

 

内容

 動画配信サービスの普及などで日本でも存在感を増すようになった海外ドラマの現況や歴史などについて紹介する。

 

感想

 海外ドラマについて紹介した本だ。映画界の大物の参入やネットオリジナルのドラマ制作など、活況を呈しているこの業界の仕組みが詳しく解説されている。

 

 海外ドラマは再放送や配信で何年も稼げるし、世界中で見てもらえるので市場も大きい。だから最初からその分の収益も見込み、予算をかけて作品を作ることができる。作品のクオリティが上がるので視聴者の満足度も上がり、もっと色々と見るようになる。さらに市場は成長し、と好循環が出来上がっていることがよく分かった。

 

 

 その他、海外ドラマ発展の歴史や日本における扱い、また制作チャンネルごとの特色なども紹介されていて、網羅的に海外ドラマの概要を知ることができる。ドラマプロデューサーという設定で、ドラマを作る過程を紹介していくパートは、非常に中途半端ななりきり具合でで寒々しさがあったが、内容自体は興味深かった。

 

 ここ数年で海外ドラマをよく見るようになったので、この本のタイトル通り、見るべき面白いドラマについて知りたかったのだが、その点では不満が残った。作品自体の紹介はほぼ無くて、人気タイトルの名前が挙がるだけのことの方が多かった。見るべき面白いドラマを紹介する本ではなく、海外ドラマ事情の解説がメインの本になっている。

 

 ネット配信のおかげで今や見られる海外ドラマがたくさんあって、どれから見ればいいのか迷ってしまうほどだが、とりあえず片っ端からドラマの第一話だけを見ていけ、というアドバイスはとても参考になった。気に入ればその後も見続ければいいし、そうでなければ次のドラマに行けばいい。この方法なら確かに自分にとって最高のドラマに出会えそうだ。

 

著者

池田敏

 

 

 

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