「ペイルライダー」　1985

★★★☆☆

あらすじ

　ゴールドラッシュの時代。金採掘の利権を町の権力者に狙われて窮する集落の人たちの前に、青白い馬に乗ったひとりの牧師が現れる。

感想

　ペイルライダーというタイトルは聖書から来ているらしい、ということを見終わった後に調べて分かった。多分これを知って見るのと知らずに見るのは大違いだ。牧師なのに人を殺していいのか？とかの疑問も何となく解ける。欧米の映画にはこうしたことが往々にしてあるので、やっぱり聖書の知識は持っておくべきなのだろう。

　最初は静かに物事が進み、イーストウッドもおとなしい。しかし町の権力者による仕打ちに集落の人間の不満はたまり、次第に機が熟していく。そして機が熟した時の非の打ちどころのないイーストウッドの超人ぶり。もう見せ場がないくらい圧倒的に強い。

　対する保安官との確執めいたものを何か匂わせるが、それへの説明もなく、一気に片を付けてしまった。あっけなさ過ぎて物足りなくも感じるが、おそらく聖書的な意味合いとして成立するのだろう。などと何でも聖書にこじつけたくなる。