★★★★☆
あらすじ
睡眠薬を大量に摂取し、閉鎖病棟に運び込まれた主人公。
感想
主演の内田有紀が、役者揃いの出演者の中で好演している。最近あまり見ない印象だが、全然衰えていないというか画面に映るだけで見入ってしまう存在感だ。主役を張れるのはこういう人なのだと改めて認識させられる。彼女を主役に選んだ事が、この映画の成功の大きな要因となっている。
原作の小説の時点で映画「17歳のカルテ」との類似性はよく指摘されていた。だが映画で見てみると実際はそんなに似ているわけではないのだな、と感じた。
「17歳のカルテ」は他の患者たちとの交流が描かれていて、閉鎖病棟の中の青春映画というような趣だった。しかしこの映画は、他の患者たちとの交流というよりも、主人公が他者を冷静に見つめる視線が重点的に描かれていて、それが自分を冷静に見つめ直すためのきっかけになっている。過去を思い出しつつ他の患者を観察することで、主人公は自分というものを知り、理解していく。
こういう設定の映画はしっとりした雰囲気になったり暗くなったりしがちだが、随所に笑いが散りばめられたセリフ回しで、面白く見ることが出来た。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 松尾スズキ
出演 内田有紀/宮藤官九郎/りょう/平岩紙/箕輪はるか/近藤春菜/庵野秀明/徳井優/峯村リエ/塚本晋也/馬渕英俚可/筒井真理子
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