★★★★★
あらすじ
終身刑で島流しとなった男が不屈の精神で脱獄に挑む。実話をもとにした物語。
感想
100年も経たない昔に、島流しという処罰がまだ存在していたことに驚く。そして、この話が実話に基づいていることにも驚く。
数多の困難にもめげず島から脱出し、色々な人々に出会い、という冒険物語にわくわくする。特に、追われている最中に原住民に助けられ、ひとときの休息を過ごすシーンがいい。全くセリフもなく緩やかに、まるで夢の中にいるような時間。
この映画の中で新鮮だったのはスティーブ・マックィーンの演技。この人、実は色々な演技ができるのだと認識させられた。これまで見た彼の作品はよく言えば映画スターの演技、悪く言えばどこか一本気な演技でしかなかった。いかにもスティーブ・マックィーンといったような。
でも、この映画の中ではいろんな表情を見せる。これはきっと共演のダスティン・ホフマンの影響が大きいのだろうなと思う。存在感のある彼の出演で、スティーブ・マックィーンも刺激を受けたのだろう。
何度も脱獄に失敗して歳もとり、それでもあきらめずに再び挑戦する男。ラストの無謀とも思える計画で断崖絶壁から海に飛び込み、海面に漂う彼の姿が心に残る。
スタッフ/キャスト
監督/製作 フランクリン・J・シャフナー
脚本 ダルトン・トランボ/ロレンツォ・センプル・ジュニア
出演
ロバート・デマン/ウッドロー・パーフリー/アンソニー・ザーブ/ヴァル・エイヴリー/グレゴリー・シエラ
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
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