★★★★☆
あらすじ
ある殺人事件に至る24時間の出来事。アカデミー賞作品賞。
感想
これを見ていて驚かされるのは、アメリカではまだ人種差別が平然と残っているという事だ。確かに差別が公になくなってからまだ百年も経っていない。だから、公に差別してきた人たちはまだ生きているし、ある日突然なくなるほど簡単なものでもない。それでもわりとそれを簡単に口に出したり、態度に表すことが許される空気が存在していることに軽くショックを受ける。
物語は、登場人物たちが様々な表情を見せながら交錯していく。マット・ディロン演じる男は、ある時は差別主義者の警察官であり、ある時は任務に忠実な警察官であり、父親を思いやる心優しい息子でもある。互いの持つ色々な面と面が、あるときは温かく、ある時は冷たく合わさってエンディングへと向かっていく。
ずっと何ともいえない気持ちでこの映画を観ていた。決して登場人物たちの衝突が良い方向に向かっているわけではなく、偶々そうなったっというだけの事でしかない。だから次にどう転ぶかが分からない。万事塞翁が馬としか言いようがないストーリー進行だ。リアルな世界ではこれが普通ではあるのだが、ラストはそうなっちゃうのかという本当に何とも言えない気持ちだった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/原案/製作 ポール・ハギス
製作/出演
出演 サンドラ・ブロック/マット・ディロン/ブレンダン・フレイザー/テレンス・ハワード/クリス・“リュダクリス”・ブリッジス/タンディ・ニュートン/ライアン・フィリップ/ジェニファー・エスポジート/ウィリアム・フィクナー/ラレンズ・テイト/タンディ・ニュートン/マイケル・ペーニャ/ショーン・トーブ/バハー・スーメク/ロレッタ・デヴァイン
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