★★★☆☆
あらすじ
子供と暮らすために芥川賞を目指す売れない作家とそれを見守る近所の人たち。
感想
街並みや人々の姿に少しずつ変化が訪れ、貧しいけれど希望と夢に満ち溢れていた時代が過去のものとなっていく昭和をうまく描いている。想い出の橋の上から見る景色はあの頃から随分と変わり、景気の良かった親戚も炭鉱へ働きに行くようになった。この時代を生きていない自分にもなぜか懐かしさや切なさを感じてしまう。そういった何か時代を問わない普遍的なものがあるからなのだろう。
ただしエンディングが全然ダメ。小雪演じる女が戻ってくるのは分かるが、なんで子供まで失わずに済むのか。都合が良すぎる。この泣かせるためだけのエンディングで完全に冷めた。確かに情にほだされて、という言い訳はできるが、それは前回のエンディングでやっていて、それを反省してまた同じ話をしているわけだから。
貧しさのために子供と一緒に暮らすことができず、悲しい思い出もできたけど、小雪演じる女性とささやかだけど幸せに暮らしました、というのでも別によかった。その方が昭和っぽい。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 山崎貴
脚本 古沢良太
出演
堀北真希/須賀健太/平田満/浅利陽介/マギー/温水洋一/小日向文世/ピエール瀧/吹石一恵/福士誠治/上川隆也/渡辺いっけい/東貴博/羽鳥慎一/手塚理美/貫地谷しほり
編集 宮島竜治
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