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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「忠臣蔵 四十七人の刺客」 1994

四十七人の刺客 

★★☆☆☆

 

あらすじ

 「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士たちの吉良邸討ち入り。

 

感想

 ご存知、忠臣蔵、という感じで語られることが多いが、今の日本人のどれくらいがこの話を詳しく知っているのだろう。自分はなんとなく知っているという程度。年寄りはともかく、若い人は知らないのではないだろうか。別に学校の授業で事細かく習うわけでもない。

 

 どうもこの映画は、当然知ってるよね、という前提で作られている気がする。いろいろエピソードはあるけど、いちいち全部描きませんよと。この映画で必要ない事は端折っていきますよと。

 

 

 なのでいわゆる忠臣蔵を初めてまともに見る身としてはかなり戸惑う。藩取り潰しになった時に動揺はなかったのかとか、藩主がなぜ吉良を斬ろうとしたのか知りたくはなかったのかとか、なんで当然のように吉良を斬ることになっているのかとか。

 

 そして少しは知っているものだから昼行灯のくだりはやらないのかとか、自分の忠臣蔵の知識に不安になってしまう。そんな状態なので、高倉健は無駄にモテすぎだとか、若い頃の宮沢りえはふくよかでなんだか気持ち悪いなとか、どうでもいい事まで気になってしまう。

 

 しかし、理由もわからず吉良を斬るという発想はすごいな、と思ってしまう。被害者にさらにとどめをさす、という事だから。そう考えると別に美談じゃない。でも本人たちにしたら、藩主は幕府の法を犯してまで吉良を殺そうとしたのだから、それ相当の理由があったはず、藩主のその決意を自分たちが完遂しなければならないと思ったのだろう。そう考えると納得できなくはない。

 

 見ている側のいろんな疑問を全て置き去りに、最後まで突っ切ってしまう潔さは確かにあるのだが、正直全然ついて行けなかった。きっとベタな忠臣蔵の物語を5本くらい見たあとに見る映画なのだろう。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 市川崑

 

脚本 池上金男/竹山洋

 

原作 四十七人の刺客(上) (角川文庫)

 

出演

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宮沢りえ/岩城滉一/宇崎竜童/松村達雄/井川比佐志/神山繁/清水美沙/古手川祐子/石倉三郎/石橋蓮司/尾藤イサオ/橋爪淳/佐藤B作/横山道代/小林昭二/今井雅之/西村晃/大土井裕二/小林稔侍/板東英二/中村敦夫/石坂浩二/浅丘ルリ子/森繁久彌

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四十七人の刺客 - Wikipedia

 

 

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