BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「フルートベール駅で」 2013

フルートベール駅で(字幕版)

★★★★☆

 

 年明け未明の駅で丸腰の黒人男性が警官に射殺された実際の事件を題材に、その男性が射殺されるまでの一日を描く。

 

 主人公は浮気もするし、無職だし、前科者でもある。だけどそれだけじゃなく、娘を愛し、母親の誕生日を皆で祝い、見知らぬ人にも気さくに話しかけ親切にするという優しい心も持っている。金のためにマリファナを密売しようとしたが、刑務所での苦い経験を思い出し踏みとどまってもいる。決してクリーンではないが、まっとうに生きようともがいている。黒人だからって一括りにして皆同じだと偏見の目で見るなよ、という監督の強い思いが伝わってくる。

 

 新年の花火を見るために仲間たちと電車で出かけ、そこから戻る時に事件は起きる。車内でちょっとした騒動が起こり鉄道警官隊が駆けつける。新年だから張り切っているのか、その警官隊がとにかく高圧的。その態度に主人公たちも反発し緊張が高まる。そして突如、我を忘れたのか、警官の一人が発砲する。完全に数人で抑え込んでいる状態の主人公に対しての発砲は全く意味不明。理不尽としか言いようがない。

 

 病院で治療を受ける主人公を見舞うために家族や仲間が集ってくる。いきり立つ現場にいた仲間たちや震える主人公の恋人を落ち着かせ、冷静に医師ともやり取りする母親の毅然とした態度に胸を打たれる。ただ、主人公たちが車ではなく電車で出掛たのは母親の助言だったことを考えると、やり切れない思いだろう。

 

 なんでこんな良い奴が警官に殺されなきゃいけないんだと憤りを覚えてしまう。父はどこにいるの?と母親に尋ねる幼い娘のまっすぐな視線が痛かった。

 

監督/脚本 ライアン・クーグラー

 

製作 フォレスト・ウィテカー/ニナ・ヤン・ボンジョヴィ

 

出演 マイケル・B・ジョーダンオクタヴィア・スペンサー/メロニー・ディアス/アーナ・オライリーケヴィン・デュランド/チャド・マイケル・マーレイ

 

フルートベール駅で - Wikipedia

フルートベール駅で-動画[無料]|GYAO!|映画

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com