★★★☆☆
あらすじ
夫の交通事故死を知らされた妻は、目覚めるたびにその前後の日々がランダムに訪れるようになる。
感想
夫の葬儀の日までの数日間がランダムに訪れるという、タイムスリップもののアレンジ版のような設定。ただ自分で好きな日に行けないのがもどかしいところ。そしてそもそも何が起きているのか主人公は気付いていないので、最初は戸惑うばかり。中盤でようやく夫の事故死を防げるかもしれないと気づき、動き出す。
それなりに面白かったのだが、よくよく考えると不可解なことが次々と出てくる。ランダムに現れた曜日を順番に並べるとだいたい物語の筋は通るのだが、通らないこともある。中でも一番不可解なのは娘の顔の怪我。実はうまい映像表現で顔を出さないようにしていたのかもと思って見直したが、そんなことはなく普通に無傷の顔が映し出されていて、つながっていなかった。
精神科医の所に押しかけるところなどはただの自作自演で、改めて考えるとあまり意味のない行動になっているところもある。主人公を騙したいのか、観客を騙したいのか訳が分からなくなってしまっているような気もした。
ようやく迎えた事故当日。夫の死を防ぐために行動する主人公。まずは何よりもそれを最優先しなければいけない状況なのに、電話でイチャイチャするとか、舐め過ぎ。結局その程度だったのかよとか、もっと必死になれよとか、山ほど言いたいことが湧き出てきた。
そして迎えるラスト。あのラストだったら、それまでのくだりはただの罰ゲームじゃないかと思ってしまった。美しい話に仕上げたつもりかもしれないが、別にシャッフルなんかなくても、きっと主人公の中で勝手に美しい話に作り上げていたと思う。主人公に起きた謎のシャッフル現象を、宗教で納得させようとするのも結構適当だなと。それは神様が怒るやつじゃないの?と。
スタッフ/キャスト
監督 メナン・ヤポ
製作 アショク・アムリトラジ/ジョン・ジャシュニ/アダム・シャンクマン/ジェニファー・ギブゴット/サニル・パーカシュ
出演 サンドラ・ブロック/ジュリアン・マクマホン/ニア・ロング/ケイト・ネリガン/アンバー・ヴァレッタ/ピーター・ストーメア