★★★☆☆
あらすじ
制御機能に反して自らを修復するロボットが見つかり、ロボット会社の保険調査員が調査に乗り出す。
感想
どこか陰鬱な空気を漂わせながら物語は進む。ロボットが人間の規定する範囲を超えて動き出したらどうなるか?というような割とベタなテーマを扱っている。まだロボットが勝手に動き回ってはおらず、その予兆が見え始めた段階。
その真偽を確かめるために調査を進めるアントニオ・バンデラス演じる調査員。しかし途中で会社からロボットを不正に改造していると勘違いされ、命を狙われるようになる。そして逃げる途中で事故に会い、砂漠にロボットともに取り残される。
街とは反対方向に連れていいこうとするロボットに対して、主人公は頑なに抵抗するのだが、ロボットは間違ったことをはしないという確信を持っているように思えただけに違和感を覚えた。突拍子もない事を言い出すはずはないのだから、何らかの根拠があってそう言っていると考えても良かったはずだ。信じて黙って任せるのが自然なような気がした。ロボットの異変に不信感を持ち始めていたから、という言い訳はできなくはないが。
そしてついに追手に追い詰められるわけだが、なんで誤解を解こうとしないのかも不思議だった。秘密を知ってしまったから理由はどうあれ消すことにされてしまっているのかもしれないが、せめてチャレンジはするべきじゃないかと。それもせずに何なら積極的に銃をぶっ放しだすのがよくわからない。それから、人質を取られていてもあんまり気にしないのがスペイン人の気質なのだろうか。意味ある?というぐらい人質の存在は何の影響も与えていない。構わず銃をぶっ放す。
とは言え、終始暗い雰囲気は一貫している。ロボットと人間に関する真新しい何かがあれば、この暗さが名作感を出すのかもしれないが、ありきたりな感じしかないので、ただただ重苦しい映画となってしまっている。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ガベ・イバニェス
製作/出演 アントニオ・バンデラス
出演 ビアギッテ・ヨート・ソレンセン/ディラン・マクダーモット/ロバート・フォスター/ティム・マッキナリー/メラニー・グリフィス/アンディ・ナイマン/デヴィッド・ライオール/クリスタ・キャンベル/ハビエル・バルデム(声)