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「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 2014

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(字幕版)

★★★★☆

 

 かつてスーパーヒーローを演じて一世を風靡するも、今は落ち目のハリウッドスターが、ブロードウェイの自作自演の舞台で復活を目指す。アカデミー賞作品賞

 

 まるでワンカットで撮っているような演出で、慣れるまでは息つく暇もなく、目がぐるぐるしてしまうような小忙しさで落ち着かない気分だが、次第に慣れてくる。しかし、面白い演出でどうやって撮っているのか、メイキングを見てみたくなる。

 

 物語は、恐らく劇中劇で練習やプレビュー、本番で何度も繰り返されるシーンの台詞がきっと重要になってくるのだろう。主人公は劇中劇の人物と実際の人物を重ねている。落ちぶれたスターとしてしか自分のことを見ていない世間に不満を感じ、上手くいかなかった家族との関係にも落胆している。なりたい自分になれていない苦しみ。

 

 そんな彼だが、浮いてみせたり物を動かしたりして時おり自らの特殊な能力を使ってみせるのは、心の何処かではバードマンとして人気を博したことを誇りに思い、自らの自信の拠り所としているからなのかもしれない。バードマンを演じたから、良くも悪くも今の自分がいるのだ。

 

 「バードマンの人」から脱却を図ろうと悪戦苦闘する主人公だが、彼の舞台の成功を左右する批評家の冷たい言葉にひどく落胆する。しかし、業界の重鎮が偏見丸出しの言葉を口にするとは思わなかった。結局、彼女もただの権力に溺れた人間だったということか。

 

 そしてラスト。開き直って、拒んでいたバードマンを受け入れ、自らの中の彼に対するこだわりが消えたということだろうか。もはや対決する必要はなくなった。娘が空を見上げて微笑むエンディングがとても爽やかだった。こちらまで心が軽くなるような。

 

 この映画は実名でハリウッドスターたちの名前が何度も上がって、そこにコメディ的要素があるということだったが、その辺りはあまりピンとこなかった。

 

監督/脚本/製作 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

 

出演 マイケル・キートンザック・ガリフィアナキスエドワード・ノートンエマ・ストーンエイミー・ライアンナオミ・ワッツ

 

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) - Wikipedia

 

 

登場する作品

劇中劇の原作

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