★★★☆☆
あらすじ
高校時代に自殺した友人の恋人と偶然再会した大学生。133分。
感想
村上春樹のベストセラー小説の映画化だ。それから考えるとそんなに悪くはない出来ではある。途中から女性陣が発情したかのように性的な言葉を連発して戸惑うが、それも村上春樹の小説が原作だと考えれば、受け入れられなくもない。そういう性的な言葉を互いに交わしながらも、恋愛に対して真面目で純粋なのが不思議で魅力的なのかもしれない。
映画は、60年代後半の学生生活の雰囲気がよく出ており、役者陣の中では、菊地凛子がいい演技を見せていた。ただ、若干冗長に感じる部分もあったので、せめて2時間以内に収めてくれると印象は良くなった気がする。
物語は、死んでいった人間にいつまでも囚われることなく生きていけ、ということか。性的なことも、生きるということに直結している。原作を読んだ時にはぼんやりとしか分からなかったことが、映画を見たことで少しだけくっきりとしたような気がした。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 トラン・アン・ユン
出演
菊地凛子/水原希子/玉山鉄二/高良健吾/柄本時生/糸井重里/細野晴臣/高橋幸宏
音楽 ジョニー・グリーンウッド
撮影 リー・ピンビン