★★☆☆☆
あらすじ
横浜で爆破事件が起き、テロリスト集団の存在に気付いた二人の刑事は次なる犯行阻止のために動く。
人気ドラマの劇場版第4作。108分。
感想
一般に普及し始めたパソコンを妙にフィーチャーしたり、旧ソ連の兵器が登場したりと、しっかりと時代を映し出している映画だ。コンピューターに詳しい人とか苦手な人とか、そういう概念はこの時代に生まれた感はある。しかし、VRゴーグルまで出てくるとはかなり時代を先取りしている。旧ソ連の兵器のくだりは「007」に似たような話があったような気がしないでもない。
今回二人が追うのは爆破事件を起こしたテロリスト集団だ。これもオウム事件を反映しているのかもしれないが、この集団が雰囲気ばかりで何が目的なのか、さっぱり分からないのが辛い。右翼的でも左翼的でもある適当さで、そこはしっかりと設定を詰めて欲しかった。ついでに言うとリーダー役の伊原剛志が、犯行メッセージの動画でなぜ半裸になる必要があったのかも謎だ。
ただ、このシリーズはビルが爆破されてもおちゃらけていられる漫画的なところが特徴だ。面白ければストーリーなんてどうでもいいみたいなところはある。だが残念ながらコミカルなシーンもスベリ気味だ。特にフレッシュなメンバーを、ということで投入されたに違いない関口知宏演じる刑事が浮きまくっていたのは痛かった。とにかく邪魔だ。
クライマックスはテロリストとの対決となる。ここで主演コンビのひとり、舘ひろしが見せるバイクのアクションシーンはカッコ良かった。大型バイクにショットガンと言えばシュワルツェネッガーか舘ひろしか、くらいの風格があった。柴田恭兵もちゃんとカッコ良いところを見せており、しっかりと締めるところは締めている。さすが人気シリーズの名コンビだ。
全体的に調子はずれな展開が続き、あまり気分が乗らないままに終わってしまった。低調な映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 村川透
出演 舘ひろし/柴田恭兵/浅野温子/仲村トオル/木の実ナナ/ベンガル/山西道広/衣笠健二/伊原剛志/関口知宏/倉田てつを/島崎和歌子/福澤朗/入江雅人/野際陽子*/小林稔侍
*友情出演
音楽 Fuji-Yama/OSNY MELO/大野雄二
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