★★★★☆
あらすじ
前作「GONIN」で事件に巻き込まれ殺された被害者の息子たちが中心となり、冷たい仕打ちをした組への復讐を企てる。
感想
前作から約20年の月日が経っていて、前作は見たはずだがすっかり内容は忘れてしまっていた。ただそんな人達のために前作の映像を使って軽く内容を紹介してくれる親切設計。詳細はわからないがなんとなくは思い出せた。
序盤はそんな前作から現在に至る状況を東出昌大がナレーションで説明するのだが、聞き取りづらくて若干イライラした。セリフが聞き取りづらいのならともかく、ナレーションが何言ってるのかわからないのは駄目だ。
ただそのナレーションは序盤のみで一安心。それ以後は、桐谷健太や柄本佑、竹中直人らの演技でぐいぐい引っ張ってくれる。そんな中でも敵役の安藤政信の存在感が光っていた。主人公たちに襲撃され闇金を奪われたときの、彼らをじっと見つめ観察する姿はゾクッとさせられた。
そして前作から引き続き登場する根津甚八は、すでに役者を引退をしていたのだが、この映画のために復帰。その変わり果てた姿に心が痛くなるが、きっと本人もそんな観客の反応を知りながらも復帰したはず。そんな彼の覚悟に応えるような、ふさわしいラストを用意する監督の心意気も感じられて、胸が熱くなった。あまり出番はなかったが、彼のための映画だったと言ってもいいかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/編集 石井隆
出演 東出昌大/桐谷健太/土屋アンナ/柄本佑/安藤政信/竹中直人/井上晴美/りりィ/菅田俊/テリー伊藤/根津甚八/鶴見辰吾
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