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「新極道の妻たち 惚れたら地獄」 1994

新極道の妻たち 惚れたら地獄

★★★☆☆

 

あらすじ

 100億の利権を手に入れる目前で、敵対する組織に組長である夫を殺された女。利権を手に入れるまでは挑発に耐えるつもりでいたが、組員たちがこらえきれず暴発してしまう。シリーズ第7作。

 

感想

 我慢しろと言っているのに我慢できない男たち。気持ちはわからないではないが、ただ我慢しろと言っているのではなく、「100億の利権を手に入れるまでは」我慢しろ、と言っているのだから、我慢しろよ、と思ってしまった。こいつら好き勝手出来るのは今だけなのに、と内心ニヤニヤしながら楽しい感じで耐えられそうなものだが。まあこれは少し変な性癖かもしれないが。

 

 そんな馬鹿な男たちに付き合わされる女たち。今回は岩下志麻演じる主人公だけでなく、その他の女たちの切ない生き様も丁寧に描かれている。主人公も今回はかなり弱さを見せていて、タイトル通り「極道の妻たち」感がある。

 

 

 そして、別に狙っているわけではないのだろうが、吉本新喜劇的に思えるシーンが多かった。本田博太郎演じる執拗な刑事といい、小西博之演じる直情的な組員といい、岩下志麻が繰り返す「お撃ち」というセリフといい、あと一言何かあったら、周りの皆が一斉にずっこけなければいけないようなファニーな雰囲気が漂っていた。

 

 そんな中で一番コメディエンヌぶりを感じさせていたのが、敵対する組長の妻を演じていたあいはら友子。なんでそこまでイキってんの?と聞きたくなるくらいのイキりぶり。からの岩下志麻演じる女に格の違いを見せられての空威張り。この人の出演シーンはだいたい面白かった。本人はそんな気全然なかったと思うが。

 

 必死に組を立て直そうとする主人公と、暴走してそれを台無しにしていく組員たち。ただの自滅でしかなく、見ていてだいぶイライラした。最後も主人公が意地を見せたというよりも、味方に足を引っ張られまくってあきらめた、という印象のほうが強く、残念感ばかりが漂ってしまっている。

 

スタッフ/キャスト

監督

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出演 岩下志麻/山下真司/清水宏次朗/斉藤慶子/赤坂晃/小西博之/美川憲一/宮崎ますみ/中条きよし/あいはら友子/西川峰子/志賀勝/川島なお美/高島忠夫/世良公則/安岡力也/本田博太郎

 

撮影 木村大作

 

新極道の妻たち 惚れたら地獄
 

極道の妻たち - Wikipedia

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