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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ソウル・フード」 1997

ソウル・フード (字幕版) 

★★★☆☆

 

あらすじ

 週末には祖母を中心に集まり食事をするのが恒例だった一族が、祖母の入院によりバラバラになり、心を痛める少年。

 

感想

 冒頭の祖母とその三人娘が料理するシーン、そして一族が揃って賑やかに食事をするシーンは、見ていて楽しい気分になれる。決して楽しい会話だけでなく、ちょっとした口喧嘩のようなこともあるのだが、それでも一同が揃って同じテーブルを囲み食事をしているのは幸福の象徴のように感じる。

 

 週に一度のそんな幸せなひとときは、祖母の不在によってあっさりと終了してしまう。三姉妹の間のわだかまりや夫婦間の問題が、彼らをバラバラにした。彼らを一つにまとめていた祖母の偉大さを実感する。

 

 

 こんな風に、仲の良さそうな集団もよく観察すると、誰か一人が皆をつないでいるだけだったりすることがある。そしてその人物がそんな扇の要のような役割をしていたことを、ばらばらになった後に知る。

 

 それぞれの問題が表面化し、険悪になってしまった一家。それぞれのシチュエーションが重くて、正直見ているのが辛い。それよりももっと序盤の幸福なシーンを見たかった。当然最後はまた絆を取り戻す、という展開になるのだが、一族のバラバラ具合が深刻だったので、あまりほっこりした気分になれなかった。ちょっとバランスが悪い。

 

 そして最後の絆を取り戻すシーンも、結局金かよ、という流れになってしまっている。ちゃんと伏線は張ってあってそれはいいのだが、それを生々しい感じではなく、うまくほっこりする方向へ持っていって欲しかった。

 

キャスト/スタッフ

監督/脚本 ジョージ・ティルマン・ジュニア

 

製作総指揮 ベイビーフェイス

 

出演 ヴァネッサ・L・ウィリアムス/ヴィヴィカ・A・フォックス/ニア・ロング/マイケル・ビーチ/メーキー・ファイファー/ブランドン・ハモンド/ジェフリー・D・サムズ/イルマ・P・ホール

 

音楽 ウェンディ・メルヴォワン/リサ・コールマン

 

ソウル・フード (1997年の映画) - Wikipedia

 

 

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