★★★☆☆
あらすじ
週末には祖母を中心に集まり食事をするのが恒例だった一族が、祖母の入院によりバラバラになり、心を痛める少年。
感想
冒頭の祖母とその三人娘が料理するシーン、そして一族が揃って賑やかに食事をするシーンは、見ていて楽しい気分になれる。決して楽しい会話だけでなく、ちょっとした口喧嘩のようなこともあるのだが、それでも一同が揃って同じテーブルを囲み食事をしているのは幸福の象徴のように感じる。
週に一度のそんな幸せなひとときは、祖母の不在によってあっさりと終了してしまう。三姉妹の間のわだかまりや夫婦間の問題が、彼らをバラバラにした。彼らを一つにまとめていた祖母の偉大さを実感する。
こんな風に、仲の良さそうな集団もよく観察すると、誰か一人が皆をつないでいるだけだったりすることがある。そしてその人物がそんな扇の要のような役割をしていたことを、ばらばらになった後に知る。
それぞれの問題が表面化し、険悪になってしまった一家。それぞれのシチュエーションが重くて、正直見ているのが辛い。それよりももっと序盤の幸福なシーンを見たかった。当然最後はまた絆を取り戻す、という展開になるのだが、一族のバラバラ具合が深刻だったので、あまりほっこりした気分になれなかった。ちょっとバランスが悪い。
そして最後の絆を取り戻すシーンも、結局金かよ、という流れになってしまっている。ちゃんと伏線は張ってあってそれはいいのだが、それを生々しい感じではなく、うまくほっこりする方向へ持っていって欲しかった。
キャスト/スタッフ
監督/脚本 ジョージ・ティルマン・ジュニア
製作総指揮 ベイビーフェイス
出演 ヴァネッサ・L・ウィリアムス/ヴィヴィカ・A・フォックス/ニア・ロング/マイケル・ビーチ/メーキー・ファイファー/ブランドン・ハモンド/ジェフリー・D・サムズ/イルマ・P・ホール
音楽 ウェンディ・メルヴォワン/リサ・コールマン
ソウル・フード (1997年の映画) - Wikipedia
この作品が登場する作品