★★☆☆☆
あらすじ
超人的能力で人助けをするも、無愛想で不要な破壊も引き起こすことで、人気がない主人公。そんな彼を人気者にしようと広告マンが手を差し伸べる。
感想
スーパーヒーロー的存在のはずなのに、雑なアクションで周辺を必要以上に破壊してしまい、嫌われてしまっている主人公。なんとなく、すごい才能を持っているのにそれに溺れて、うまく生かしきれない人を連想してしまう。大抵そういう人はメンタルに問題があるものだが、この主人公もある出来事から心に問題を抱えている。
そんな彼に手を差し伸べるのは、彼に助けられたPRを仕事にする男。どうせ誰にも愛されないと思いながらも、それでも本当は愛されたいと願う主人公は、彼のアドバイスを受け入れていく。この辺りは、誰にも理解されない超人の苦悩と、次第に心を開いていく姿が描かれていてなかなか味わい深い。
主人公が皆に愛され始め、順調に物事が進みだしたと思った矢先に、何やら意味ありげだった広告マンの妻の衝撃の真実が明らかになる。物語が新たな段階に入り、ここからもう一段面白くなっていくのかと思いきや、急激につまらなくなってしまった。
何やら主人公との間にあったようだが、シャーリーズ・セロン演じるその女がなかなか真相を明かしてくれない。こっちは焦れているのに、意味もわからず二人が暴れまわっているのを見ていたら、急激に興味を失ってしまった。もったいぶりすぎ。せっかく話に入り込んでいたのに、そういえば自分はまったく関係のない第三者だったと思い知らされたというか。あまりの置いてきぼりに冷めてしまった。
そんな冷静になった心で見てしまうと、こんな超人相手に仕返ししようとする奴らは何を考えているんだ?とか、せっかく皆から愛されるようになったのにまた無駄に色々破壊しちゃって大丈夫なのか?とか、いろいろ気になってしまった。いい話風に映画は終わるのだが、別にいい話にも思えなかった。
スタッフ/キャスト
監督 ピーター・バーグ
脚本 ヴィンセント・ノー/ヴィンス・ギリガン
製作/出演 ウィル・スミス/アキヴァ・ゴールズマン/マイケル・マン
製作総指揮 イアン・ブライス/ジョナサン・モストウ/リチャード・サパースタイン
出演 シャーリーズ・セロン/ジェイソン・ベイトマン/エディ・マーサン/ダエグ・フェアーク/アッティカス・シェイファー /トーマス・レノン/ジョニー・ガレッキ