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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ザ・ウォーカー」 2010

ザ・ウォーカー(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 世界戦争後の荒廃した世界で、西に向かって歩き続ける男。

 

感想

  荒れ果てた世界を日中は西に向かって歩き続け、夜は本を読んで過ごす男。自分からは手を出さないが、彼の前に立ちはだかる男たちがいれば圧倒的な強さで叩きのめす。一人なので当然無口で寡黙で、ハードな世界で自分を失わずに生きている。

 

 そんなデンゼル・ワシントン演じる主人公はカッコよくはあるのだが、その強さや精神的タフさの理由は語られない。でもどうやら毎晩聖書を読んでいるから、ということらしい。キリスト教徒じゃない人には、全然説得力を感じられないのが残念なところではある。

 

 

 やがて主人公がたどり着いたある町。そこを牛耳る男は、戦争でことごとく焼かれて無くなってしまったとされる聖書を探している。戦争前の権力者たちが聖書を利用して世界を治めていたのに倣って、自分も同じことをしようと企んでいるからだ。この政治的に利用してやろうというのは、批判的な視点が含まれてて良い。主人公が聖書を持っていることを知り、彼から奪おうと部下を引き連れ襲いかかる。

 

 二人の戦いが繰り広げられ、主人公が圧倒的な強さで集団をめった切りにしたり、一軒家に立てこもった主人公たちを敵が包囲して銃撃をしたりと、なかなか見ごたえのあるアクションシーンがあるのだが、いまいち緊迫感は感じられない。

 

 その理由は簡単で、聖書をめぐって戦っているから。聖書を守るために悪と戦っている主人公に神のご加護がないわけがない。現実世界ならいざ知らず、フィクションの世界で主人公が負けるわけがないし、主人公も信仰心があるから大丈夫という顔をしてしまっているので、観ているこちらには全然ドキドキがなかった。

 

 キリスト教徒であれば信仰心が高まるだろうが、そうでない人にとってはあまりピンとこないだろう内容になっている。

 

スタッフ/キャスト

監督 アルバート・ヒューズ/アレン・ヒューズ

 

製作/出演 デンゼル・ワシントン


出演 ゲイリー・オールドマン/ミラ・クニス/ジェニファー・ビールス/レイ・スティーヴンソン/マイケル・ガンボン/フランシス・デ・ラ・トゥーア/トム・ウェイツ/マルコム・マクダウェル

 

ザ・ウォーカー(字幕版)

ザ・ウォーカー(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

ザ・ウォーカー - Wikipedia

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